東京・神奈川・千葉・埼玉に住む/23区南[目黒・世田谷・大田・品川]

供給少ない目黒区では坪単価400万円台

23区南エリアの4区でも平均坪単価が上昇しています。目黒区では400万円台に乗せ、品川区、世田谷区も300万円台前半の水準で、大田区も200万円台半ばから200万円台後半に上がっています。

執筆者:山下 和之

品川区では平均坪単価300万円台に

品川区では2004年には上半期・下半期ともに1,000戸強の供給だったのが、2005年以降は上半期・下半期ごとの新規供給は500戸~1,000戸の範囲で推移しています。ピーク時に比べると若干減少しているとはいえ、比較的安定した供給が続いているといえるでしょう。
そのなかで、平均坪単価の動きをみると、2004年は上半期・下半期ともに240万円台で、2005年は上半期が270万円台、下半期が280万円台でした。2006年の上半期は280万円台だったのが、下半期には250万円台に下がりました。しかし、2007年1月~8月の平均は333.7万円に上がっています。2006年下半期からの上昇率は28.9%に達します。南エリアでは他の目黒区、大田区、世田谷区でも上昇傾向が明確になっていますが、昨年下半期に対する上昇率でみると、この品川区の上昇率が最も高くなっています。

目黒区の坪単価は都心並みの水準に

目黒区内で今年1月から8月に新規分譲されたマンションの平均坪単価は413.1万円でした。都心各区と比較すると、渋谷区、港区、千代田区よりは低いものの、中央区、新宿区より高い水準であり、マンション価格からみる限り、目黒区は都心各区並みの水準にあるということができそうです。

「最近都内の地価上昇率を調査したのですが、南エリアのなかでも、特に目黒区と世田谷区の地価上昇が大きくなっています。都心発の地価上昇がまず城南方面に波及し、それが杉並区、中野区などの城西方面にまで広がっています。それに対して、中央区や江東区などの城東方面はほぼ横ばい傾向で、区によっては下がっているところもあります。そうした地価動向がマンション価格にも反映されているわけです」(東京カンテイ市場調査室室長・中山登志朗氏)

ことに、目黒区はこのところマンションの供給数が大幅に減少しています。2004年、2005年は年間700戸台、900戸台だったのが、2006年は200戸台に減り、2007年1月~8月も133戸と回復の兆しが見られません。住宅地として人気の高いエリアだけに、こうした供給の少なさが続く限り、価格は強含みで推移することになるのではないでしょうか。

■ 東京23区南 新築マンション供給動向
(単位:坪単価=万円、平均専有=m2
市区名   2004年 2005年 2006年 2007年
1-6月 7-12月 1-6月 7-12月 1-6月 7-12月 1~8月
品川区 分譲戸数 1084 1116 968 561 981 663 589
坪単価 247.6 245.5 279.1 283.9 280.5 258.9 333.7
平均専有 54.10 51.95 46.73 45.54 55.93 52.20 58.67
目黒区 分譲戸数 238 498 674 293 178 44 133
坪単価 302.2 315.1 329.7 325.3 320.4 355.8 413.1
平均専有 49.87 71.74 52.05 37.69 65.42 34.77 54.87
(データ提供/東京カンテイ
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