大人も子どもも、テレビのシーンを自分と重ねてしまうことがある
テレビってよくないものなの?
「テレビはいつから見せていいの?」
「テレビの暴力シーンが子どもに与える影響」
の記事で、テレビとの付き合い方についてご紹介してきました。
今回は、2012年に発表されたアメリカの大学の研究データから、テレビが子どもの自尊心に与える影響についてご紹介します。(*)
その研究結果によると、
- テレビは子どもの自尊心を損ねるケースがある
- 特に低年齢の子どもに長時間のテレビは影響が大きい
それは、子どもはテレビの中のストーリーを自分と比較して見てしまいがちだからだそうです。テレビの中での展開が、その主人公の身に起こっているというだけでなく、「ボク(ワタシ)だったら、こんなときどうなる?」と我が身を心配してしまうのです。
大人だって、こういうことありますよね。ドラマを見ていて、「あ~、私の状況とそっくり!」「私にも起こるかも!」と思ったことが、きっと誰でもあるのではないでしょうか。
この傾向が子どもだとなおさら強くなり、
- 架空の出来事と現実との区別がつきにくくなってしまう
- テレビの中で発せられているメッセージを、自分に対して言われているかのように捉えてしまう
- 主人公の身に起こっていることが自分に起こったときにも、同じように対処できるのだろうかと危惧してしまう
>>次ページでは、そんな多感な子ども達を、親がどうやってサポートしていくべきかについてご紹介します。
*出典:アメリカの学術誌 Communication Research (2012)「Racial and gender differences in the relationship between children’s television use and self esteem: a longitudinal panel study」より