東京・神奈川・千葉・埼玉に住む/23区東[台東・墨田・江東・葛飾・江戸川・足立・荒川]

23区東エリアは坪単価上昇と下落が2極化

23区東エリアでは2005年に坪単価が大幅にアップした地域と、逆に下落した地域とが混在しています。湾岸での大規模物件の供給動向も気になるところ。東京カンテイ集計の物件データをもとに相場動向を考察します。

執筆者:山下 和之

台東区、江東区、荒川区で坪単価が大幅アップ

行政区別に見ると、台東区や江東区、荒川区では2005年(1~11月)の平均坪単価が前年比で大幅にアップしています。このうち台東区と江東区では、平均専有面積が縮小したことが坪単価上昇に影響しているようです。ただ、縮小したといっても両区とも平均で50m2台となっており、ワンルームタイプの供給は少なく、コンパクトタイプの比率が高めになっています。

再開発物件の供給が活発な荒川区

また、荒川区では専有面積が63m2と広めですが、坪単価は前年比2割強アップしています。これは2004年の坪単価が150万円を切ったことの反動とも言えるでしょう。同区内では南千住駅や町屋駅など駅周辺の再開発で物件の供給が活発化したことから、利便性が高く販売価格もやや高めの物件が増えました。

ファミリータイプ中心の江戸川区では単価ダウン

一方、足立区、葛飾区では坪単価が小幅にアップ。江戸川区ではダウンしています。足立区と葛飾区は専有面積がダウンして60m2台半ばとなったことが、坪単価アップに影響した形です。江戸川区では逆に専有面積が小幅にアップし、坪単価が下落しました。「全般的に23区東エリアはワンルームタイプなど専有面積の小さな物件の供給が少なく、ファミリータイプ中心です。そのため、駅周辺など一部の地域を除いて坪単価は下がり気味のエリアが多くなっています」と話すのは、東京カンテイ市場調査室の井出武氏です。

■23区東エリアの駅別新築マンション相場(データ提供:東京カンテイ)(単位:万円)
市区名   2000年 2001年 2002年 2003年 2004年 2005年
台東区 坪単価 196.0 178.5 190.0 195.7 193.4 219.5
専有面積 62.40 64.02 55.80 56.95 56.73 52.37
墨田区 坪単価 182.1 172.6 178.8 171.1 186.4 189.3
専有面積 63.62 67.95 64.91 67.45 58.19 60.05
江東区 坪単価 173.7 178.4 178.5 182.8 180.5 233.3
専有面積 69.97 72.96 70.50 69.86 70.58 50.10
荒川区 坪単価 169.6 159.6 158.7 178.7 149.5 181.1
専有面積 70.87 66.74 68.31 64.26 69.71 63.40
足立区 坪単価 157.1 145.2 154.6 148.5 147.7 155.2
専有面積 70.02 70.54 74.07 70.72 71.27 65.54
葛飾区 坪単価 164.6 157.1 159.9 158.5 162.9 168.9
専有面積 69.83 75.51 70.92 70.67 70.34 66.05
江戸川区 坪単価 170.4 165.5 163.6 160.7 164.0 161.8
専有面積 73.48 73.57 74.89 74.34 71.39 72.32
※2005年は1~11月までを集計したもの
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