死亡保険でも医療保険でも保障期間は長いに越したことはありませんが、必ずしも加入するべき保険が保障期間の長い保険とは限りません。がん保険においては他の保険とは異なる事情もあります。そこで、がんの特徴を踏まえて終身型がん保険のメリット・デメリットをみていきましょう。

他の病気やケガと異なるがんの受療傾向

がんの受療率は他の病気やケガと少し違うのね

がんの受療率は他の病気やケガと少し違うのね

がんへの備えを考える際は、まず、がんの特徴を知っておくと、適切なプランニングがしやすくなります。下記の2つのグラフは、厚生労働省『平成23年患者調査の概況』より、がんを含めた疾病・傷病の総数の受療率(※)と、悪性新生物(がん)のみの受療率を年齢階級別に表したグラフです。

(※)受療率 : 調査日(平成23年10月)当日に病院・一般診療所・歯科診療所で受療した患者の推計数を人口10万対で表した数。
受療率(人口10 万対)=推計患者数/推計人口×100,000
*宮城県の石巻医療圏、気仙沼医療圏及び福島県を除いた数値となっています。

●受療率(総数)
資料:厚生労働省平成23年患者調査の概況より受療率(総数)

資料:厚生労働省平成23年患者調査の概況より受療率(総数)

●受療率(悪性新生物)
資料:厚生労働省平成23年患者調査の概況より受療率(総数)

資料:厚生労働省平成23年患者調査の概況より受療率(悪性新生物総数)

受療率は総数の方が悪性新生物(がん)のみより当然高いので、備えるなら、がんのみより広く病気やケガへ備えた方が、保険が役に立つ可能性も高いですが、ここでは受療率の違いではなく、年齢による推移に着目してみてください。

総数では、0歳から14歳までの受療率が若干高く、15歳~19歳で最も低くなり、後は加齢とともに受療率が上がっていっています。一方、悪性新生物(がん)は、29歳くらいまでは限りなくゼロですが、その後は急激に受療率が上がっていきます。ただ、80~84歳をピークにその後は下がっています。高齢でがんになった時は治療をしないという選択が増えているのではなかと考えられます。

つまり、がんは病気やケガの平均値と比べると、若いうちはがんになって治療する確率がかなり低く、80歳代半ば以降も治療する確率が下がる傾向にあると言えるのではないでしょうか。

次のページでは、身型がん保険のメリット・デメリットについて考えます。