コーヒーの道への転機

蔵の横の自宅には、古い雑貨が集められている。

蔵の横の自宅には、古い雑貨が集められている。

転機をもたらすのは、いつも旅だった。異国の地で視野がひろがり、新たな憧れが生まれる。そして潔い決断、勉強、実現のくりかえし。軽やかなフットワー クに驚かされるのだが、二十歳のころまでは言われたことをその通りにしているようなおとなしい人間だったという。

なにが近藤さんを変身させたので しょうか。

「かつては幼稚園の先生になって普通の家庭をもって……と、将来を漠然とイメージしていたけれど、海外で大きな転換がありました。もともと好奇心のままに冒険するような気質が自分のなかに隠れていて、自分しか頼れないという状況に置かれたとき、それが前面に出てきたのかもしれませんね」  

海外で知りあった大切な友人と重ねた会話から「なにがあっても自分が味方になってくれるから大丈夫」という考えかたも得たとい う。

サンフランシスコ留学からコーヒーの道へ

コーヒーとスコーン。

コーヒーとスコーン。

コーヒーの道を歩みはじめたきっかけは、サンフランシスコ留学時代、まだ日本ではなじみのなかったスターバックスでエスプレッソマシンを見てカルチャーショックを受け、マシンに触れてみたいと思ったこと。

機械を操作することへの好奇心は、女性としては少し珍しいかもしれない。車やオートバイなど、機械音痴のくせにマシンに触れるのが大好きという 近藤さんだが、母の育子さんに誘われて(!)バイクの中型免許も取得している。
プレスでコーヒーを淹れる近藤さん。

プレスでコーヒーを淹れる近藤さん。

そしてカナダのカフェで4年間、バリスタ修業…次ページへ。