家事を手抜きする原因は、住宅プランにもあるのでは?

ベッド
夫婦2人がキッチンで共同作業をするためには、プランニングが大切。写真は東京・西新宿リビングデザインセンターOZONEのオーダーキッチンメーカーレザルクのショールーム

共働き夫婦の場合、家事を合理的に分担する方も多いようですが、やがて夫は手伝わなくなり、妻の不満はつのるばかり。もちろん夫の怠慢は言い訳もできません。しかしその原因のひとつは住宅プランにもあります。

例えばキッチンプランの大半は、ひとりで作業することを前提としています。昔、台所は女の城といわれましたが、今もその傾向は続いています。キッチンをプランするときは、妻の意見だけで進められることが大半です。その結果、夫がキッチンに立つことは「妻の領域を侵す」ことになってしまいます。

それを防ぐためには、キッチンをパブリックな空間として考える必要があります。キッチンの高さを決めるときも、夫婦が共に使いやすい高さを計算します。妻にとっては高すぎるケースも多いでしょう。そういった場合は底の厚いスリッパやサンダルなどで対応できます。ともかくキッチンも夫婦で意見を出し合ってプランすることが大切です。

動線も二人の作業を考えて

キッチン
二型やアイランド型のキッチンの例。キッチンの動線(通路)の幅は、最低でも120cmは必要
キッチンを動き回るための動線も、二人で作業することを前提にします。一人だけだと幅80cmほどで充分ですが、二人だと120cm以上ないと快適な共同作業が行えません。料理を一緒にするほど、楽しいコミュニケーションはありません。それぞれの価値観を理解しあう場にもなります。

またサブシンクやビルトイン食器洗い機を設けるのも有効です。妻がメインのシンクで作業をする間に、夫がサブシンクで下ごしらえしたり、食後には食器のかたづけが簡単に出来ます(食器洗い機好きな男性は意外と多いのです)。また、自分の水場をもつことは、自分が参加する空間であることを認識させることにもつながります。簡単なおつまみや飲物の支度が楽しくなります。

もちろんプランニングだけでなく、パブリックなスペースである、という意識を高める工夫も重要です。おすすめしたいのは、専用の包丁とまな板を持つこと。刃物は個人で使い勝手が異なりますし、まな板は清潔を保つ責任感をやしないます。よく使う道具が共用だと、しまう場所や使い方でもめ事の元になることもしばしばあります。

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