薬剤師/薬剤師とは

薬剤師のお仕事 薬局で独立編(1)(2ページ目)

薬剤師として働く方の中には、独立を考えたことのある人も多いと思います。薬局といってもドラッグストア、調剤薬局、漢方薬局などいろいろありますが、今回は個人で独立するために、最も現実的な調剤薬局での独立開業について見てみましょう。

久保田 嘉郎

執筆者:久保田 嘉郎

薬剤師ガイド


薬局開業に必要なヒト(人)

保険請求

管理薬剤師は調剤業務だけでなく保険請求にも精通している必要がある

まずヒトですが、ここでは薬局を開設するにあたって必要な薬剤師と医療事務スタッフを意味します。

特に薬剤師は1店舗につき管理薬剤師として1名の登録が必要です。開設者本人が薬剤師の場合、この問題はクリアできますが、開設者が薬剤師でない場合には新たに雇用する必要があります。

地方では薬剤師の採用自体が難しいこともあり、薬局開設の大きな障害になっています。開局に当たる管理薬剤師の調剤スキルとしては、最低でも5年程度のキャリアは必要でしょう。もちろん、必要なスキルは主に受付する処方せんの内容にもよります。

一般的に眼科、耳鼻科、皮膚科、整形外科などは他の診療科よりも取扱い医薬品が少ないため、必要な薬学の知識も少なくて済みます。しかし、高齢の患者様は他の医療機関からの薬も服用していることが多く、飲み合わせなども十分チェックできるだけの知識は必要です。実際には薬局を開業すると門前、もしくは近隣の医療機関以外からも処方せんが持ち込まれることも多く、やはり総合的に多くの処方に触れておいた方が安心です。

他にも管理薬剤師は調剤報酬点数、労災、自賠責を含めたレセプト請求など、薬局の保険請求などを含む会計周辺の知識も必要になってきます。

勤務する薬局の方針によって薬剤師は調剤業務中心で、保険請求関係は医療事務スタッフが受け持つなど、分けて仕事をしているところもあり、そのようなところで勤務されている方は、独立前に新たにそれらの知識を身に付ける必要があります。

また、40枚の処方せんの取り扱いにつき、薬剤師1人必要と省令で定められており、それに合う薬剤師の雇用も必要です。なおこのルールは眼科、耳鼻咽喉科、歯科の処方せん枚数については3分の2として換算してよいことになっています。


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