チベット文化に触れられる見どころが充実している「シャングリラ」
標高3300mの高地にある「シャングリラ(香格里拉)」は、チベット族が多く住む町。雲南省最大ともいわれるチベット仏教寺院など、チベット文化に触れられる見どころが充実しています。シャングリラとは、もとは1933年出版のイギリス小説『失われた地平線』に出てきた理想郷の名前。小説はベストセラーになり、シャングリラも理想郷の代名詞として世に浸透しましたが、なんと雲南省には、このシャングリラの名を持つ町が実在します。
理想郷が実在するなんて、何とも驚きの話ですが、実はこの町、昔は中甸(ちゅうでん)という名前だったとか。それを「小説のシャングリラのモデルに違いない」という理由で近年改称したのだそうです。
名前を変えてから観光客が激増したそうですが、同じ雲南省の麗江に比べればまだまだ素朴な雰囲気。標高約3300mの高地にあって、チベット族が多く住んでいるため、チベット文化に触れられる見どころが充実しています。その代表的なスポットを紹介します。
■【その1】独克宗古城
チベット語で「月光城」という意味の独克宗古城。シャングリラの旧市街にあたり、1000年以上も昔からチベット族が築いてきた古い町並みが広がります。亀山公園の巨大なマニ車も必見。
■【その2】百鶏寺
タルチョがはためくチベット仏教寺院。タルチョとは、経文が印刷された五色の祈祷旗です。元代に建立され、文化大革命で破壊されたため再建したとか。小ぢんまりとしていますが、高台にあり旧市街が一望できます。
■【その3】ソンツェリン寺(松賛林寺)
雲南省最大ともいわれるチベット仏教ゲルク派の寺院。 1680年にダライ・ラマ五世が創建したとか。高い丘の上にあり、外観がポタラ宮に似ているため「小ポタラ宮」とも呼ばれます。圧巻の威容です!
■【その4】ナパ海
雨季の終わり頃になると、周囲の山々から流れ込んだ水が溜まって湖になるため、「ナパ海」なのだとか。3月から10月は湿潤な牧草地帯で、のんびり乗馬を楽しめます。シャングリラの北西部に広がっています。
■シャングリラ(香格里拉)
住所:雲南省デチェン蔵族自治州
アクセス:麗江市内の麗江客運站よりバスで約4時間
※標高約3300mのシャングリラでは、油断すると高山病になることも。まずは標高約2400mの麗江でゆっくり体を慣らしてから行くのがおすすめです。
※上記データは記事公開時点のものです。