貴重な体験ができる「ウ・クハジェ」
現在は私たち日本と同じように民主主義のポーランドも嘗ては東側陣営の社会主義国家。ウ・クハジェはその当時のレストランを忠実に再現したユニークなコンセプトのレストランです。私たちがずっと目にしてきたレストランと社会主義のレストランとはどう違うのかというと、そもそも社会主義国家というのは資本主義諸国と比べて、慢性的に供給不足で総てにおいて品薄なわけです。
贅沢は以ての外で、必然的に質素にならざるを得なく、足りないときは他の物で代用。当然レストランに華美な装飾は期待できず、白でまとめられた内装は良く言えばシンプル、悪く言えば殺風景。
辛うじてカーネーションが花を添えていますが、活けられているのは花瓶ではなく、使用済みの空き瓶だったり。ちなみに何故カーネーションが飾られているかというと、社会主義を象徴する花だから。
そのため、今でもカーネーションを見ると、社会主義時代を思い出すからあまり好きではないというポーランドの人も多いです。花に罪はないのに、特定の主義主張に利用されて嫌われるって切ないですね。
またテーブルクロスやナプキンは、当時は同じ大きさの物を必要数揃えることができなかったのでサイズがバラバラ。もちろん、今は態とそうしてるんですが、社会主義を経験したことのない私は見る物総てが新鮮で興味深く、とても面白かったです。
提供される料理はポーランドの伝統料理。とても美味しく、日本人の口に合うと思います。厨房とテーブルの境界がなく、目の前で料理しているところを見ながら食事できるのもいいですね。
■ ウ・クハジェ
・住所:ul. Ossolinskich 7, 00-071 Warszawa
・電話:+48 (0)22 826 7936
・営業時間:12:00~最後のお客まで
・定休日:無休
・アクセス:バス停「Hotel Bristol」から徒歩1分
・URL:http://www.gessler.pl/
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