『トリスタンとイゾルデ』音で描く究極の官能世界

ドイツ・オペラの巨匠ワーグナーによる問題作。冒頭から調性が曖昧で解決されないトリスタン和音が現れ、無調音楽(現代音楽)の扉を開けることとなった問題作。以降も半音階的進行と転調が多様され、音楽的な満たされぬ思いがドラマと一体化した官能的作品。

『トリスタンとイゾルデ』のあらすじ(ネタばれあり)

トリスタンは伯父であるマルケ王に嫁ぐアイルランド王女イゾルデを船に乗せ運ぶが、実はトリスタンとイゾルデは愛し合っている。許されない愛を嘆く二人は薬を飲み心中を計る。しかし、それは侍女によりすり替えられた愛の薬で、二人はより深く愛し合う。そこにマルケ王が登場し二人の裏切りを知り、家臣のメロートにトリスタンは斬られ重傷を負う。トリスタンの城にイゾルデが着いたとき、トリスタンは息を引き取り、イゾルデも後を追う。

『トリスタンとイゾルデ』の聴きどころ

・単独でも演奏されることの多い、調性音楽を崩壊に導いた前奏曲
・第2幕の愛の二重唱、愛の死
・連綿と繋がる、めくるめく官能的なオーケストレーションと歌

『トリスタンとイゾルデ』のおすすめCD

カルロス・クライバー

カルロス・クライバーの名盤として知られる

カリスマ指揮者カルロス・クライバーによるしなやかで悲しみを内包した官能的な美しさの名演。音楽の流れがとにかく美しい。イゾルデ役にモーツァルト歌いであるマーガレット・プライスを起用。これがまた清純な美しさが際立ち、クライバーの意図が見事にハマっている。

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指揮:カルロス・クライバー
演奏:シュターツカペレ・ドレスデン、ライプツィヒ放送合唱団
歌手:マーガレット・プライス(イゾルデ)、ルネ・コロ(トリスタン)、ブリギッテ・ファスベンダー(ブランゲーネ)、ディートリヒ・フィッシャー=ディースカウ(クルヴェナール)、クルト・モル (マルケ王)

『トリスタンとイゾルデ』のおすすめDVD

ポネル

詩的な美しさに満ちた舞台

何よりポネル演出による現代的かつ幻想的な美しさにうっとり。ルネ・コロの甘さと激しさも見事。バレンボイムも前奏曲から密度の濃い演奏を繰り広げる。1983年、バイロイト音楽祭での収録。

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指揮:ダニエル・バレンボイム
演出・舞台装置・衣装:ジャン=ピエール・ポネル
演奏:バイロイト祝祭管弦楽団、合唱団
歌手:ルネ・コロ(トリスタン)、ヨハンナ・マイアー(イゾルデ)、マッティ・サルミネン(マルケ王)、ハンナ・シュヴァルツ(ブランゲーネ)、ヘルマン・ベヒト(クルヴェナール)、ローベルト・シュンク(メロート)
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