入学祝いのマナー、こんな点にも注意!
入学祝いもお祝いのひとつです。相手を不快にさせることのないようにちょっとしたひと言にも気をくばりましょう
これは入学するお子さんの年齢や、親しさの具合などにもよるのではないかと思います。
たとえば、中学への入学祝いあたりになれば本人あてにする場合もあります。しかし、幼稚園、小学校低学年あたりまでは、両親あてに出すことが多いものです。
ただし、もし両親あてにするとしても、お子さんとも親しい場合などはもう一通本人あてに、お子さん本人も読めるような易しい言葉で書いた短いカードなどを添えてもいいでしょう。
また、お子さんとはそんなに交流がないけれど、知人や夫の上司のお子さんが入学したような場合は、親御さんである知人や上司あてに書くというケースも案外多いものです。
では実際に書く場合には、どのような点に注意すべきなのでしょう。
相手と親しい場合などは、親御さんとともに感慨深い気持ちになったり、自分のことのように嬉しい気持ちになったりするものです。しかし、いくら相手のお子さんを小さいころからよく知る場合でも、「あの折はずいぶんとお母さんに心配をかけたね」「これからは親孝行しなきゃやダメ」「いつまでも甘えてばかりはいけない」などの説教じみた言葉ばかりというのにも注意すべきです。親しさゆえの心配する親心からくるものでも、相手にとってはまた蒸し返すのかと感じたり、せっかくの祝い事なのに、という気持ちになることもあります。また、「今は何だか良くない話題ばかりで、これからますますご心配でしょう」など、相手の不安をあおるような表現も適切ではありません。
そのような点に注意し、基本文例を見てみましょう。
■文例1: 子どもの進学を祝って 知人(親)へ拝啓 陽春の候
いつもお世話になりまして心より御礼申し上げます。
このたびは、まことにおめでとうございます。先日主人より、
お嬢様が第一志望の大学に合格なさったと聞きまして、
ほんとうに素晴らしいことと主人とも話をしておりました。
難関と言われている○○とのこと、勉強熱心で優秀な
お嬢様ならば当然のこととは言え、それでもだれしも
叶うものではありませんもの、やはりご本人の努力と
ご両親様の温かな励ましのお気持ちがあってのことと存じます。
ほんの気持ちばかりでございますが、お祝いのしるしを同封
いたしましたので、どうかお納めください。
まずは書中にて御祝い申し上げます。 かしこ
■文例2: 高校入学を祝って 本人へ
あゆかちゃん、このたびは合格おめでとうございます!
○○が第一志望校と言ってましたものね。その第一志望校を
射止めての進学、ほんとうにすばらしいことですね。
いつも遅くまで勉強しているとお母さんから聞いていました。
おばあちゃんが入院したことをきっかけに、ご自分も将来なにか
医療関係の仕事に就いて、病気の人を助けるお手伝いをしたい
というあゆかちゃんの志、立派なものだとよく話をしておりました。
そんな強い意志と努力が実を結んだのですね。
お祝いと応援の気持ちをこめて、少しですがお祝いをお送りします。
何か学用品やお好きなものにでも使ってくださいね。
どうぞ、お父さん、お母さんにもよろしく伝えてね。
入学祝いに限ったことではありませんが、お祝いは相手を祝うことが本来の
目的です。その点に注意しながら、よりふさわしい言葉を選んでつづりましょう。