子育て/子供の性格

2~3歳に重要!怖がりな子どもにしないためには?育て方のコツ

怖がりな子どもにしないためには、どんな育て方がいいのでしょうか? 2~3歳頃になると、急に暗い場所やお化けを怖がったりする子どもが増えます。お子さんが怖がりにならないために親ができる工夫について、心理学の研究結果を交えてお伝えします。

佐藤 めぐみ

執筆者:佐藤 めぐみ

子育てガイド

2~3歳に重要!怖がりな子どもにしないためには?

2歳頃になると怖がりな子が増えてきます。怖がる子と怖がらない子、その違いは…?

怖がる子と怖がらない子、その違いは…?

子供の怖がりは生まれつきのものなのでしょうか? それとも、経験によるものでしょうか? イギリスの研究で判明した子供たちの意外な反応。そこから導き出す怖がりな子にしないためのヒントとは?
 

<目次>
 

本物の生物と触れ合いながら学ぶ方が効果的に学習できる

「子供達は、おもちゃよりも、本物の動物が好き」(*)

イギリスの学術誌がこんな研究結果を発表しました。普段から子供と一緒にいるママとしては、「うんうん、そうそう!」とうなずいてしまうような内容ですよね。

この研究には、11ヶ月~40ヶ月の赤ちゃんが参加しました。実験は3段階で行われ、いずれの段階でも、本物の生物(魚、ハムスター、ヘビ、クモなど)とそれを模したぬいぐるみやおもちゃを用い、子ども達の遊び方を比較をしました。

この研究で分かったのは、子供達は、魅力的なおもちゃ以上に、動いている動物や生物に興味を示したということ。11ヶ月の赤ちゃんでも、この傾向が見られたそうです。

生き物とおもちゃ、両者との触れ合い方を比べると、
  • おもちゃより、生き物と一緒に多くの時間を過ごした
  • その遊び方の質も高かった
  • 生き物に対しての方が、身振り手振りを多く示した
  • 話す内容も生き物について話題にすることが多かった
  • おもちゃよりも生き物についての質問を大人に投げかけた
とのこと。これらの結果から導かれた結論は、「子供は、本物の動物、生物と触れた方が、多くを学ぶだろう」ということでした。

要は、同じことを学ぶのでも、「リアルに」が効果的ということですね。ここまでは、私達も納得の内容ではないでしょうか。
 

 この研究が見出したもう1つの意外な結果とは?

ただ、意外だったのは、大人が怖がってしまうような生き物、たとえば、ヘビやクモなども、子供達は大好きだったのだそうです!

この研究で見出された大事なポイントは、ヘビやクモなどの生き物を怖がるのは、人間が生まれ持った性質ではないということ。

それらを怖がるのは、学習によるもの。しかも、親から学ぶ部分が大きいだろうと結論づけています。
 

親が「怖い」という言葉を使わない子育て

「怖いものは親から学ぶ」というこの結論は、筆者が、自分の子育てでも実感している部分。我が家は、育児のこだわりの1つとして、子供との会話に、「怖い」という単語をあえて使わずに育ててきました。大きくなった今も自分から使うことはありません。

小さかった当時は、暗い部屋に入るときなどは、わざとノリをよくして入っていったものです。親があれこれと警戒する様子を見せると、子供はそれをそのまま受け取るようになってしまうからです。そのおかげか、今もまったくお化けや暗がり、虫などを恐がることはありません。

「プラス思考の子育て:ママだから伝えていきたいこと」 でも書いたように、子供は親の考え方をスポンジのように吸収していきます。だから、ママが怖い素振りを見せると、子供は、「これは怖いものなのだ」「これは用心した方がいい」と警戒心を強めてしまう可能性が高いのです。

ある程度の年齢になると、お友達からの情報も入ってくるので、それは仕方ないとして、親が子供に恐怖心を植えつけない働きかけはしていきたいもの。よくやってしまう「早く寝ないとお化けが来るよ」のような対応も、結果的に、怖がりな子を作ってしまう可能性があるのでおすすめしません。

怖いものを増やしてしまうと、結果的に、その子の行動範囲を狭めてしまうことになります。「お化けが怖くて寝つけない」「暗くて廊下を歩けない」では、ママも困ってしまいますよね。好奇心旺盛にズンズン進んでいって欲しいというママ、あえて、「怖い」を使わない子育てもおすすめですよ。

【関連記事】
*出典:イギリスの学術誌 British Journal of Developmental Psychology (2012)「Young children's interest in live animals」より
 
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