当時、グローバル人材という言葉こそなかったものの、留学したいと相談にくる方から「国際人として活躍したい」「国際人になりたい」という言葉をよく聞きました。つまり、国際人として活躍するための手段としての海外留学がありました。
20年前と今の「グローバル化」の違い
グローバル化とは
コストを下げるために、費用の安い国で生産を行い、売上を立てるのは日本でというグローバル化から、マーケットを海外に求めるグローバル化に変わり、特に今はアジアを中心とする新興国マーケットを開拓する必要に迫られてきました。
そうなると、生産拠点を管理するだけでなく、現地のニーズを知り、現地の人たちを巻き込みながらマーケットを開拓し、そして、彼らとともにビジネスを進めて行く人材が必要になります。
「グローバル化」の変化が人材育成にもたらした影響
長年、日本企業のグローバル人材育成は「語学研修」「MBA留学を中心とした大学院留学」「海外現地法人での実務研修」という3つが海外研修の柱でした。海外でビジネスをするために必要な語学力をつけたり、現地法人で英語を使ってマネジメントするためにMBAを取得したり、海外業務を実地で学んだり…。
もちろん、今でもその3つがなくなったわけではありません。しかし、語学だけができても、あるいはMBAを取ったとしても、必ずしも上記のような人材になれなかったということでしょうか。
今、企業がグローバル人材育成を目的として海外研修を行う場合、語学研修やMBA留学の派遣は少なくなり、それよりも短期間でより実践的な体験型の研修が増えてきました。