自分で着る事はまずまずできるから、他の人に着せてあげる時に注意することなどを教えて!という声にお答えして、今回から順番に「着せてあげる」「結んであげる」目線でのポイントやコツなどをお伝えしていきます。


まずはポイントを押さえて

着せて結んであげるシリーズ

留袖は着せてあげる率が高い

ひとくちに着物を着せてあげる、帯を結んであげると言っても、実際やってみると 自分が着る時以上に人の体に合った着せ方、結び方をしなければいけないということに気付きます。

そのために「人に着せる」「結ぶ」事って難しいと感じる人も多いかと思います。そこで実際のテクニックをご紹介する前に、今回はまず、全体的な注意事項をお話しすることにします。


■全てが逆向きになるという事を頭に入れておく

当り前の事ですが、やってみるとこれが案外クセモノ。人に着せる、結ぶ時は対面で作業を行うので、自分でするよりも、目で見える部分が多くやりやすい半面、今まで自分がやっていた事と逆の作業(左右、前後)になるものも多くなり、自分が着る時にはちゃんとできることが、すんなりできないという事も。まずはほとんどの作業が逆向きということをしっかり頭に入れておきましょう。

■その人の身になってする事が大切

何でもそうですが、実際人に何かをしてあげるというのは、相手の感覚に合わせる必要があるということです。例えば、腰紐一本結ぶのにも、どの程度の締め具合なら苦しくないのかという加減を確かめながらする必要があります。この感覚というものはその人によって違うものなので、自分がこのくらいなら良いかな?と思っても、その都度確認しながらの作業をします。

またこれは、着崩れしないためには、どの程度は締めておかないといけないのかという事とのバランスを取っていかなければいけないことでもあります。技術的なポイントとしては、補正をしっかりしておくのは必要最低限です。

■帯や小物類を丁寧に扱う

これも当り前ですが、扱う着物、帯、小物などはすべて他人のモノ。そのものの格やランク(値が張るかそうでないか)とは関係なく、大切に扱うということが大前提です。作業に夢中になっていると、周りにある着物や帯、小物を踏んだり蹴ったりしてしまうということは往々にしてあるもの。すべては他人の大切な持ち物。気に留めておきたいポイントです。

■その人に合う着物の着方、帯結びを組み合わせる

例えば帯結びの場合であれば、帯の種類、それに年齢や体型によって、お太鼓の大きさ、結ぶ位置、前の帯幅が違ってくるというように、着物、帯の種類、年齢、体型などによって、その人を一番キレイに見せる方法が違ってきます。ですから、可能な限りその人の体型、個性やイメージに合った方法を選んで、着せてあげる、結んであげることが大切です。

そのためにはできればあらかじめ前段階で準備するという事も必要です。経験を積んだプロであれば、ぶっつけ本番でも着物や帯の種類、その人の体型、イメージにあったものを瞬時に判断し多少何かが欠けていても対応できるものですが、そうでない限りは前もってその人の体型や使う予定の着物、帯、小物に至るまで確認してしっかりと準備をしておくことをおススメします。逆にそうしておけば、着せる場面になって、あれがないこれがないという事態に陥らないで済みます。