投資の中の「隠れ浪費」
どこまでが投資になり、どこからが浪費になるか、改めて考えておこう。」
例えば、女性(今は男性もかもしれませんが)が行かれるエステ。月に2度ほど行けば、お肌のつやもそれなりに保て、リラックス&リフレッシュ効果を得られると感じているのに、もっとたくさん通えばもっと美しくなれると「欲」が出て週1~2回も通ってしまう。こういう場合は、本来あればよい月2回分は投資としてよいと思いますが、残りの回数は浪費に該当します。
パチンコなどのギャンブルも、月に1,2度気分転換を兼ねて、勝ち負けを気にせずできるレジャーとしての捉えであれば投資と考えてよいかもしれません。そこを「勝って懐を温かくしたい」と躍起になってしまうと、そのギャンブルは浪費になってしまいます。
自分が投資と考えて払っているお金は、本当に投資なのか、投資以上に浪費していないか、投資にあたる金額が大きい人は積極的に見直しましょう。
けれど人生には浪費もなくてはいけない
隠れ投資をなくそう、などとお話しすると、「やっぱり浪費はいけないものだ」と思ってしまうかもしれません。でも、そうではないのです。はじめにも触れましたが、浪費がなくては生活も人生も楽しみがありません。単に生きて生活しているだけになってしまってはもったいない。
では、どうするか。浪費はここまで、と上限をきちんと決めておくことが大切なのです。毎月の家計で言うと収入の5%ほどが好ましい浪費ですが、その金額を繰り越したってよいと思います。
我が家では、「浪費専用財布」を作っています。1月28日のNHK「あさイチ」さんでもご紹介いただいたのでご存知の方もいるかと思います。毎月の家計や小遣いなどから出た小銭を入れておき、ちょっとした浪費にお金をだせる財布です。
我が家の場合は小銭専用ですが、やり方によってはもっと違う札の入った財布ができるかもしれません。浪費専用貯蓄なんていうのもありで、コツコツ蓄えて、自分にとって人生最大級の浪費をしてみようなどという発想もありと思います。
いけないのは、無駄遣いだったかなあと思いつつも肯定化する癖をつけること。無駄遣い、浪費支出だったなと思う支出は客観的にそうとらえ、以後の家計をどうやりくりしていくか考えるほうが家計は絶対うまくいきます。
浪費は隠さずきちんと向き合う。こうして「隠れ浪費」をなくしていけば、家計の考え方も少しずつ変化し、結果に表れてくると思います。