「お金を貯める」だけが幸せですか?

横山流 お金を貯める体質改善

お金を貯めたいと思っても、いつもギリギリ

「お金を貯めたいんです、そのために節約しなくては」そういう相談をよく受けます。確かにお金は貯めておきたいですね。これから先何があるかわかりませんし、何はなくともお金があれば救われることも多いと感じる世の中です。

しかし、無理して必要以上の我慢をして節約して、何とかお金を貯めたとしても、何かのはずみで我慢のタガが外れ、リバウンドしてしまう家庭も多いもの。節約と貯蓄は、ダイエットによく似ているのです。

では、何があるかわからないから貯めておきたい…以外に、あなたが貯金したい理由はなんですか?そこが貯蓄を順調に進めるための、大きなポイントになります。

私もお金の問題児でした

著書をお読みくださった方はご存知かもしれませんが、私もお金の問題児でした。独身時代は毎月の給料を余すことなく使い切る生活。結婚後は貯金をしたい、ゆとりを持ちたいとは思っても、収入が低いことを理由に貯金はせず、果てには妻が育児休暇中で収入がないにもかかわらず、無職という状態にもしてしまいました。
この時期はもちろん生活費も十分ではなく、キャッシングでしのぐということもありました。ほどなく再就職したのですが、その後もキャッシングなどのツケで、収入は普通の家庭ほどあったでしょうが、返済等で実質の生活費は少なかったですね。

そんな中でも「これは仕事の幅を広げるために必要な交際費。将来への投資と考えてお金を何とかねん出しよう」などという考え方で、妻に任せきりだった家計管理に参加し始めました。はじめは自己投資の予算ばかりに意識がいきましたが、しだいに「自分にとって浪費とはなんだろう?」「投資でも浪費でもないお金の使い道はなんだろう?」 と考えが広がってきました。そこから年月はかかりましたが、細かな費目に分ける家計管理ではなく、目的別のモノサシで分けていく家計管理が、簡単かつ有効であることに気が付いたのです。

もちろん、この家計管理法だけで我が家の家計が再生できたわけではなく、結局は妻がどこからかねん出してきた100万円が家計再建に大きく影響したわけなのですが、この時に家計管理の大切さと貯金のありがたさの2つを実感しました。そして、所得は少なくとも生活しながら貯金できる実体験をもとにした家計管理も続け、お金でつまづくことはなくなりました。

自分以外にも同じ悩みの人がいる!

家計管理を始めて軌道にのったころ、私は司法書士事務所にいました。そこには多くの方が借金の相談に来ている姿を見ました。「自分と同じ人がいる」。
表面的に手続きだけを進めていく人たちを見て、このままでは彼らが同じことを繰り返してしまうことを予感しました。そのため、多くの借金・ローンなどで苦しむ家計を救う手がかりになればと思い、法的手続以外の家計管理中心で借金・赤字に向き合うFPとして独立したのです。

手続きとして単調に進められていく借金の整理だけでは、借金問題は解決できるかもしれないですが、その借金を作ってしまった根底にある家計はなにも改善されません。

独立後は多くの家計の借金と向き合い、貯金できる家計に変わるよう働きかけてきましたが、ここでも単に表面上の指導や家計再生のアドバイスでは、うまくいかないことを実感しました。家計を変えるには、お金との付き合い方、考え方など家計運営の基盤になる部分から変化させていかないと、うまくいかないのです。