どう?
視聴率的にはそれなりだけど、内容的にはどうなの?というのがこのグループ。『ビブリア古書堂の事件手帖』は放送後も剛力彩芽がやっぱり合わない、いや意外に健闘しているということが議論の中心になっていますけど、そもそもこの原作を連ドラ化するというのがどう?
第一話放送後、原作の同じエピソードを読んでみましたが、「ちょっとした本にまつわる謎」は書籍だからこそ話題になりベストセラーになったのであり、テレビドラマとしては深夜ドラマならともかく大メジャーの月9として適切とは思えません。そこの判断ミスだと思います。
『ラストホープ』は最初の懸念通り、メインの俳優があってません。相葉雅紀のセリフまわしでは難しい医学用語がさっぱり頭に入ってこないし、多部未華子も演技力には問題ないけど、まだ回想のセーラ服姿の方が似合っています。
おしい!
このグループは見どころはあり「おしい!」感じで今後の展開次第では化けそう。『最高の離婚』は夫婦生活の深層で共感する層に強く支持されています。ガイドは個人的に最初はあまりピンとこなかったんですが、第三話でメインの二組が全員集合したところからおもしろく思えました。そう思った人が多かったのか、第四話から視聴率上昇。これからが期待できます。
『おトメさん』は日常生活の中に潜む恐ろしさを描いている点では『夜行観覧車』と似たようなもので、おもしろいと思うのですが、こちらはイマイチ伸びません。シリアスな『夜行観覧車』に対しコメディータッチで描いているところが真に迫らないからでしょうか。
李里香(相武紗季)を疑う麻子(黒木瞳)がたしかに世間知らずで、実はたいした陰謀があるわけではないんじゃないかという気になるのも問題か。いや案外、刑事(大地康雄)も含めて気のせいでした、というオチなのかもしれません。
そして『泣くな、はらちゃん』憂さ晴らしにマンガをかく越前さん(麻生久美子)とそのキャラのはらちゃん(長瀬智也)という構成がフィクションとその作り手と受け手とか、大きくいうと神と人とか哲学的なことを描こうとしていると一部に高い評価を得ています。しかしそれが視聴率につながらないのが残念。視聴者がティーン中心のこの枠、テーマはあとでシミジミと考えさせて、もっとギャグを冴えさせて惹きつけられればよかったのに……おしい!
視聴率グラフ