ポケットに最適な大きさと財布の容量を考える
cyproductのロングセラー「カード&コインパース」は、スムーズに出し入れ出来るだけでなく、何円玉が何枚あるかの把握も素早く行える扱いやすいコインケースに、数枚のカードと紙幣を入れられるようにした、小型の財布の定番です。コインケースの場合、小さいというだけなら、かなり小さなモノもあるのですが、この「カード&コインパース」の場合、小さくする事が目的で作られたのではなく、使いやすさと、それを革製品として実現する方法を考えて、その最小限のサイズが現在の大きさになったという事。つまり、機能がサイズを要請したと云う事ですね。「カード&コインパース」を手に持つと、とてもカッコいいと思うし、使いたいと思わせてくれるのですが、それは、その形も大きさも機能も、過不足無く、「ポケットに入れて持ち歩きたくなる財布」になっているからでしょう。それ以前、カードは入らないサイズだった時代もあって、その時も、それは小銭入れとしてキレイな形だったし、その後の、少し長くなった現行の「カード&コインパース」も、散歩やプライベート用の財布として、とてもキレイだと思うのです。どちらも、スルリとポケットに入って、服の形を崩す事なく、ポケットに入れる財布としての理想の大きさって、このくらいだなあ、と思っていました。
そして登場した「トラベルカード&コインパース」は、その「カード&コインパース」の、少しだけ幅が広くなったバージョンです。cyproductの斎藤義幸氏によると、「新幹線に乗る時に、切符も一緒に入れたくなったから」という事だそうですが、ガイド納富は、一目見て「あっ、この大きさだ」と思いました。これまでの大きさが、コインケースとしてのサイズ感だったのが、今回のバージョンは、ミニマムな財布としての最適なサイズだと感じたのです。名刺入れよりも小さく、でもコインケースとしては大きめ。その絶妙なサイズは、大人の男性の手に馴染む感じで、革小物ではあまり見かけない縦横比の新鮮さと共に「新しい財布」を感じさせるものでした。
幅が広がった事で広がる用途と使い勝手
幅が広がったといっても、ほんの6mm、高さも実は3mmほど大きくなっていますが、並べてみると、高さの違いはほとんど分かりません。それでも、このサイズになった事で、新幹線の切符(東京メトロの領収書も同じサイズですね)はもちろん、、紙幣は4つ折りではなく3つ折りでも入るようになったので、入れられる枚数も増えました(従来2枚だったのが4枚はイケます)。また、カードを2枚以上入れてもスムーズに二つ折りが出来るのは、高さを3mm大きくしたからでしょう。そういう細かい部分の使い勝手が確実に向上しています。サイズが大きくなったという事は、コインパース部分が広くなった事でもあって、その分、コインの収納量も増えているし、検索性も上がっています。つまり、コインケースとしての使い勝手もアップしているというわけです。もちろん、多少サイズが大きくなっているわけで、手の小さい人には前の方が良かったという事もあると思います。ガイド納富の手には、この新しいサイズが本当にジャストサイズなのですが、そこは人それぞれという事で。といっても、普通の二つ折り財布に比べたらとても小さいですし、スーパークラシックの「小さな財布」と比べても、あまり変わりません(前の「カード&コインパース」が「小さい財布」とほぼ同寸ですね)。