謎の多い石庭の周囲を包み込む紅葉
白砂と石のみで構成された、謎の多い石庭で余りにも有名な龍安寺。寺院としてのはじまりは、宝徳2年(1450)足利幕府の管領・細川勝元が公家の藤原実能の山荘を譲り受け、妙心寺の義天玄承を開山に迎え創建しました。龍安寺といえば、やはり石庭に触れなければなりません。石庭(方丈庭園)は、わずか75坪の三方を油土塀に囲まれた平庭式の枯山水庭園。白砂の中に大小15個の石を配し、虎が子を連れて川を渡っているように見えることから一般に「虎の子渡しの庭」「七五三の庭」と呼ばれます。
しかし、これほど有名な庭でありながら、作庭年代も作庭者も不明というミステリアスな庭です。作庭年代は細川政元が再興した時に作庭されたとの説があり、作庭者も絵師の相阿弥、細川政元、茶人の金森宗和など様々で実に謎の多い庭です。
龍安寺の境内では、あちこちで紅葉を楽しむことができます。しかし、一番のおすすめは、石庭と対照的な鏡容池を中心とした、池泉回遊式庭園を包み込むようにして鮮やかに色づく紅葉です。
鏡容池には伏虎島などが浮かび、堰からは龍安寺の背後の山々を遠望できる抜群の景勝を誇ります。紅葉の紅や黄が池の水辺に映し出され、ことさらに美しい光景が広がります。
■龍安寺
住所:京都市右京区龍安寺御陵下町13
電話:075-463-2216
料金(拝観料):一般500円
営業時間:8:00~17:00
アクセス:JR京都駅から市バス龍安寺前下車、徒歩すぐ
URL:http://www.ryoanji.jp/top.html