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公認会計士の就職難が解消された背景と今後の見通し(2015)

新聞でもときどき取り上げられている「公認会計士業界の就職難」。

私が公認会計士試験に合格した平成15年も、実は「就職氷河期」と言われた時代でした。試験合格者のうち2~3割の人たちが、就職先が見つからずに困っていました。ところが、今の就職難はさらにひどいようです。

どれくらいの人が就職できないでいるか?というのは、日々変動しますし、正確なデータがありません。ですから、同業者から聞いた話などがベースになりますが、試験合格者のうち半数近くの人たちについて、就職先が見つからずに困っているという話を耳にすることもありました。 

時間が経過することで、様々な就職先を見つけて少しずつ問題も解決していきます。しかし、難関試験に合格した直後に、その半数の人が就職できないというのは、なんともおかしな気がしますね。

就職状況はとても厳しい!~特に社会経験が無い20代後半以上~

採用担当者がイメージする人材像

【図 採用担当者がイメージする人材像】

私は、監査法人で採用面接等も含めて人事にも関与していました。
「どのような人材が好まれるか」について、採用活動をするなかで実際に感じたことを、主観的にですが書いてみたいと思います(あくまで私の個人的な見解であり、監査法人の見解・方針等ではありませんのでご了承ください)。

公認会計士試験の合格者の多くは、監査法人に就職することを希望します。監査法人の主な業務は会計監査業務です。会計監査とは、公認会計士にしかできない独占業務で、その会計監査をもっとも多く、深く経験し、学べるのは、やはり監査法人だからです。

それでは、公認会計士試験合格者の採用活動と一般的な企業の採用活動とで、大きく違う点はどういうところでしょうか?

公認会計士試験合格者は、年齢層が幅広く、かつ、高いという特徴があります。例えば、平成24年の公認会計士試験合格者は、下は19歳から上は59歳まで幅広く、かつ、平均年齢は26.6歳と一般的な新卒の年齢(22歳)に比べると5歳ほど高くなっています。

年齢層が幅広いのは、別のキャリアを経験した上で公認会計士の資格を取得して新たなフィールドで働こうという人が少なくないから、また、受験資格制限がないため年齢が若くても受験できるからです。

また、年齢層が高いのは、公認会計士試験に合格するには少なくとも2年程度の勉強期間が必要であり、また試験に合格すれば新卒の年齢でなくても就職できることが多いことから、受験生の年齢層は新卒の年齢よりも高くなっています。

監査法人の採用担当者がイメージしやすい人材像は、「大学在学中、もしくは、卒業後1~3年無職で勉強に専念して合格した人」が中心です。つまり20代前半の男女ですね。

その次にイメージしやすい人材像は、「社会人経験を数年間~10年程度積んできた人」です。特に、銀行などの金融機関で働いてきた経験のある人が好まれるように思います。というのも、特に大手の監査法人では銀行などの金融機関をクライアントとしており、特殊な業界であり、かつ、非常に大口のクライアントになるからです。そのような重要クライアントについては、金融の世界で働いてきて業界に通じている方が重宝されます。

逆に採用担当者の眼から見て採用後に活躍しているイメージを抱きにくいのが、「20代後半以上で社会人経験がなく、大学卒業後5年以上のあいだ無職で公認会計士試験に専念してきた人」です。

こういってはなんですが、20代前半で合格するほど要領が良いわけではなく、かといって社会人経験もないという人材は、やはり魅力が少し劣るのは確かです。