日本茶/季節・シーン別おすすめ日本茶

お茶(日本茶)の種類(5ページ目)

今回はお茶の種類の基礎をご紹介します。違いを把握することでお茶屋さんで売られている茶葉の価格の違いにも納得できますし、時間帯や目的、そのときの気分によって適したお茶を選ぶ楽しさも加わります。同じチャの樹からできているのに種類の数だけ味がある、とってもクリエイティブな飲み物なのです。

市川 雅恵

執筆者:市川 雅恵

お茶/日本茶ガイド

出物と呼ばれるお茶

出物(でもの)というのは専門用語ですが、製茶工程のふるい分け、仕上げ・整形の際に選別された粉や芽の部分を集めたお茶のことを指します。それぞれが個性的な味わいです。

■茎茶
茎茶

煎茶の茎、玉露の茎などがあります。

煎茶や玉露の製造工程で選別された茎を集められて作ったお茶です。製造過程で発生する限られた量だけを集めて作られているので商品になったときに産地限定ができないものもあります。

すっきりとした香りとさわやかな甘みが特徴的なお茶です。

 

■芽茶
芽茶

粒状ですが、味は濃厚な芽茶


煎茶の製造工程で選別された小さく丸い粒状の部分を集められて作ったお茶です。味わいは旨みがあり、短時間で淹れても味が濃くでます。スーパーマーケットではあまりお目にかかりませんが、日本茶専門店では取扱いがあります。

 

■粉茶
粉茶

サッと熱湯で淹れる粉茶


煎茶の製造工程で選別された粉状の部分を集められて作ったお茶です。

お寿司やさんのあがりとしておなじみのお茶ですね。急須を使わずに茶こしで淹れてもほぼ同じ味が出せます。渋みがあり、味は濃いめです。

 

粉茶

粉茶は、もともとは飲まれていなかった粉の部分に着目したお寿司屋さんの知恵

大きくわけるとこのような違いがあります。

同じチャの樹からできているのに、製法の違いで種類の数だけ味がある、とってもクリエイティブな飲み物なのです。

お茶屋さんに出向くと試飲などもさせてもらえます。とはいえ、なかなか全種類は飲めませんので、私もこれから少しずつおすすめ茶などをご紹介していきたいと思います。
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