富裕層が仕掛ける庶民向けビジネスに注意をしたい

庶民ほど簡単に財布を開く

庶民ほど簡単に財布を開く

「儲かりそうなビジネスは?」と聞かれたとき、なんと答えるでしょうか。ぱっと頭に浮かぶのは、「富裕層向けビジネス」かもしれません。富裕層はお金を持っている。高額な商品・サービスにもお金を払う。利益率の高い商売ができる。そう思っている人は少なくないと思います。しかし考えることはみな同じで、飲食、ファッション、不動産、旅行、宝石、投資など、多くの業界で富裕層向けビジネスが展開されます。が、ほとんど失敗してしまいます。

理由は3つあります。
ひとつは、先ほどの通り、富裕層は実はそんなにお金は使わないからです。すでに満たされていて、どちらかというと質素な暮らしをしています(少なくとも私の周りのお金持ちは皆そうです)。もはや必要なものが少ない彼らに財布の紐を緩ませるのは至難の業だと言えるでしょう。

2つ目。彼らは本物を見る目を持っていて、見え透いた広告宣伝やセールストークには簡単に乗らないからです。豪華なパンフレット、豪華な応接ルームなどには目もくれません。彼らは自分が認めたものには確かに大金を払いますが、そうでないものには1円も出さない。常に本質を見極めようとします。だからこそ、中途半端な富裕層ビジネスというのは、彼らに手の内を見透かされてしまうのです。

3つ目。ビジネスを仕掛ける側の人に、富裕層の本当の気持ちがわかっていないことがあります。富裕層といっても人それぞれですが、本物の富裕層というのは常人では理解できない発想と購買行動を取ります。ゴルフをやったことがない人にプロゴルファーの気持ちはわからないように、富裕層でない人が、富裕層の求めるものはわからないのです。こうして、世の中の富裕層向けビジネスはことごとく消えていくというわけです。

しかし金持ちほど「庶民人向けビジネス」を考えます。なぜなら、庶民人はあまりよく考えずにお金を払うので、煽った広告宣伝やコピーがよく効くからです。彼らは深く考えない。何が合理的なのか。その裏には何が隠されているのか。自分はそこから何を読み取らなければならないか。それは自分に何をもたらしてくれるのか……。

それよりも、「すぐ、簡単、努力が不要、ラク、誰でも、激安」という安易な言葉に飛びつく。つまり、言葉は悪いですが、ちょっと刺激的な言葉を使うと「簡単にボッタクることができる」わけです。彼らはVIP扱いされることに慣れておらず、普段は自尊心が満たされていないので、豪華な接客を受けると感激して舞い上がってしまい、簡単に財布の口を開きます。だから、庶民人向けビジネスのほうが簡単だし儲かりやすいというわけです。

そんな金持ちが仕掛ける庶民向けビジネスに、簡単に乗らないように注意したいものです。
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