部屋探し・家賃/賃貸物件の情報収集術

3月までに引越したい人必見。即入居可賃貸の注意点

「すぐにでも入居したい」。突然の転勤や、以前の住まいの状況などで、入居を急ぐケースもあります。そんなとき「即入居可物件」は、お部屋探しの条件となります。さて、では、なぜその物件は、即入居可なのか、気をつけるべきポイントを整理します。

上野 典行

執筆者:上野 典行

賃貸・部屋探しガイド

「即入居」物件は、「退去済み」物件ということ

「即入居」物件は、「退去済み」物件ということ

4月の新入学や転勤に向けて、賃貸市場はオンシーズンになります。しかし、みなさんの中には、突然の辞令や、前の部屋の状況など、さまざまな事情で「今すぐ引っ越したい」というケースもあることでしょう。そんなときは、不動産ポータルサイトの検索条件や、物件資料では「即入居可」の項目が注目となります。

さて、そんなとき、ちょっと見方を変えると、「なぜその物件は、即入居可」かを考えてみましょう。こうした物件を選ぶときに気をつけたいポイントについて整理します。



「即入居」ということは、今は「空室」ということ

当然のことですが、「即入居可」ということは、今は住んでいる人がいないため、「退去待ち」とはならないということです。ということは、「随分前から空室だった不人気物件」ということもありえます。

仮に、3月ぐらいからずっと空室だとすると、夏も窓は閉まったままだったかもしれません。室内の換気というのは、どうしても、住んでいる人の窓の開け閉めに頼らざるを得ず、カビ臭い部屋になっていないかは注意が必要です。

また、ずっと空室だった理由が、周辺相場よりも賃料が高かったり、騒音苦情が多い物件だったり、立地条件が悪いというケースもありえます。「即入居可」以外の条件でも調べて、賃料相場や、設備条件、立地条件などで明らかな乖離がないかを調べておくのもよいでしょう。

実際に見て確認をする

こうした懸念点は、物件を自分の目で見て、不動産会社に直接確認するとよいでしょう。なにしろ現況空室ですから、物件見学を断る理由はないはずです。

「いつごろからここは空室なんですか?」「それはなぜですか?」と見学時に、直接聞いてみるといいでしょう。「高額物件で、なかなか借り手がつかなくて、家賃を下げて募集したりしていましたが…」などと聞ければ、「なるほど、物件が良すぎて借り手が見つからなかったのだな。それで家賃下げてくれたなら、お得だ」などと確認もできます。換気不足によるカビ臭さも見学時に自分で確認をするとよいでしょう。

次ページでは、即入居物件で必ず確認したい「鍵」について、説明します。

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