男女(?)の旋律が寄り添うショパンの『恋の二重唱』
巨匠ポリーニによる若き日の決定盤
ピアノの詩人フレデリック・ショパンによる「12の練習曲 作品25」の第7曲目。男性のような低いメロディーを女性のような高音が追いかけ対話する。その後も少し離れ、また寄り添い、と恋人たちのよう。
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結婚式前日、妻に花と共に献呈したシューマンの『ミルテの花』
名メゾ・ソプラノのキルヒシュラーガーによる高い評価を受けたシューマン
ロマン派を代表する作曲家ロベルト・シューマンは、クララとの念願の結婚式の前日、純潔の象徴であるミルテの花(ギンバイカ)を添えて新しい歌曲集『ミルテの花』の楽譜をクララに贈ったそうです。粋ですね! 1曲目の『献呈』はリストによりピアノ版に編曲されています。
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素朴な美しさが心に響くブラームスの『愛のワルツ』
こちらは独奏版。ハンガリー舞曲のピアノ独奏版などもカップリング
ドイツの王道作曲家ヨハネス・ブラームスによる『ワルツ集』は元々は連弾用に書かれ、後に作曲家によって独奏用に編曲されている。16番まであるうち、もっとも有名なのが『愛のワルツ』という名でも呼ばれる15番。素朴で自然な美しさが心に沁みる一曲。ブラームスには『永遠の愛』『愛の歌』『新・愛の歌』という歌曲もある。
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ケージによるキュートな『季節はずれのヴァレンタイン』
ケージと親交の深かった高橋アキによる演奏
無音の作品『4分33秒』で有名な現代音楽作曲家のジョン・ケージが妻ゼニアに捧げたのがこの『季節はずれのヴァレンタイン』。ピアノの弦にゴムやフェルト、ボルトなどを挟んだプリペアド・ピアノの作品。実はこの作品が書かれた時点で二人は微妙な関係にありましたが(翌年、それぞれ別の道に進む)、ケージはこの曲について、「戦争中は大きな音ばかりが世界を覆った。だから僕は小さな響きで作曲した」と言ったとか。慎ましくも、ガムランを思わせる独特の響きが徐々に広がる結晶のような小品。アート好き、または、時代の先端を目指す彼にオススメです。
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