子供の教育/アクティブラーニング・PISA型学力

学力だけじゃない!子供が幸せになるために必要な力

知識を問う「学力」だけが、将来子供が社会で活躍出来る人財になるために必要な力とは限りません。注目すべき能力は、「身につけた知識や技能を社会生活で活用出来る力」です。この力は、社会人基礎力やPISA型学力などという呼び名で、近年注目されつつあります。知識を詰め込む教育方法ではなく、学んだ知識を学校生活や家庭生活の中で使用する場面を多く持たせることがこの力を伸ばすポイントとなってきます。

森 大輔

執筆者:森 大輔

子供の教育ガイド

 学力だけじゃない!子供が幸せになるために必要な力

学力さえあれば将来活躍出来る??

学力さえあれば将来活躍出来る?

「学校や塾のテストで良い点数をとる」「偏差値の高い学校に進学する」といういわゆる「学力」を育てることだけが、子供が社会で活躍出来る人財に育つために必要な要素ではありません。

では、その他に、子供が将来幸せになるためには、どのような能力を小さいうちから育てておく必要があるのでしょうか。

その能力を知るために、今回は、国が行っている2つの調査データをご紹介しながら話を進めていきたいと思います。

社会人基礎力

「社会人基礎力」とは、経済産業省が提唱する「職場や地域社会の中で多様な人々とともに仕事を行っていく上で必要な基礎知識的な能力」のことで以下の表のようにまとめられています。
社会人基礎力一覧

社会人基礎力には3つの能力、12の能力要素がある



実際に新卒採用や入社後の人財育成において「社会人基礎力」を重視している企業は、約9割となっており(経済産業省 H18年 社会人基礎力に関する緊急調査より)、採用時においては、基礎学力とともに重視されています。


PISA型学力

PISA調査とは、OECDが進める国際的な学習到達度に関する調査のことです。2000年から、3年おきに2009年まで調査が行われました。PISA調査で行われるテストは、知識を問う従来のテストとは異なり、「身につけた知識や技能が、学校生活や社会生活など日常の場面で活用出来るか」(PISA型学力)が問われます。

例えば、自らの知識を応用し、様々な資料や表•グラフの中から必要な情報を整理•要約する。また、それに対する自らの考えを、文章や図など様々な表現方法を使いアウトプットする問題が出題されます。
(詳しい調査内容は、国立教育政策研究所のHPをご覧ください。)

将来社会に出れば、
  • 目標や期限を定め、それに向かってスケジュールや予算など様々な計画を立てる。
  • 説得力のあるプレゼンにするために、論理的にプレゼン資料を組み立てたり、数字データを分析しグラフや表を作る。
  • 思考力や創造力を駆使し、ヒットする企画を立案する。
など、身につけた知識や技能を活用すべき場面が必ずあります。

また、スポーツ選手も、
  • 長年プレー出来る体作りをするために、長期的な体力維持計画をたてる。
  • 数字データを分析して、敵の弱点を知る。
など、学校や塾で身に付けた基礎学力を活かす場面が、活躍を望めば望むほど必ず生じて来るはずです。

>> 社会人基礎力•PISA型学力を育てるためには?
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