日本万国博覧会記念100円白銅貨の価値は?
日本で最初の国際博覧会を記念して
発行枚数は40,000,000枚、貨幣商では未使用品で250円~500円ほどで販売されているケースが多く、比較的手ごろに購入しやすい記念貨幣といえます。
直径は28ミリ、品位は銅750対ニッケル250、量目は9gとなっています。また、図案は、表面は葛飾北斎の富嶽三十六景の一つ「赤富士」がイメージされており、裏面は地球を背景に博覧会のシンボルマークがデザインされています。
万国博覧会にふさわしい、日本を代表する芸術作品といってもよい葛飾北斎の赤富士を図案に取り入れたことは、この時代の記念貨幣として非常に趣があるといえますね。
さらに価値があるのはミントセット、記念貨貨幣セット
日本万国博覧会記念100円白銅貨を記念コイン1枚で持っている場合には、未使用品でも250円~500円ほどの価値しかないといえますが、一方、貨幣セットで販売されているものもあり、こちらは価値が非常に高くなっているといえます。まず、ミントセットについて解説しましょう。日本万国博覧会記念100円白銅貨に関しては、ビニールパックに表紙付で「ミントセット」として販売されたものがあります。ただし、これは海外向けのみに販売されたため、入手はなかなか大変かもしれません。販売数は26,000、造幣局販売価格は2米ドル、日本貨幣商協同組合「日本貨幣カタログ2013」によれば、5,000円ほどの価値があるとのことです。
そして、記念貨貨幣セットという形でも販売されました。日本万国博覧会記念100円白銅貨は記念貨貨幣セットの第1号であり、透明のケースに入れられています。こちらは販売数が極めて少なく、7,000しか販売されていないこともあり、価値としては「日本貨幣カタログ2013」によれば35,000円となっています。記念硬貨収集家としては、いずれも是非とも入手したい一品になりますね。
コインを収集するだけでなく、実際にその場所にいくのも楽しみの1つに!
さて、コインの収集の楽しみですが、ただ価値があるから収集するというだけではなく、実際に記念貨幣が発行されることになったその博覧会の場所に行って、その当時を思い出したり、空想にふけるのも有意義な楽しみ方といえます。例えば、1970年開催の日本万国博覧会(大阪万博)の場合には、現在会場跡地は万博公園となっており、大阪府吹田市にあります。約260万平方メートルという広大な敷地の中に、岡本太郎の「太陽の塔(大阪万博のシンボル)」をはじめ、日本万国博覧会の資料などが展示されているEXPO’70パビリオンや大阪日本民芸館、国立民族博物館、万博記念競技場などがあり、一大観光スポットともいえます。
現地に赴いて記念貨幣を手にしながら旅をする。これも記念コイン収集家ならではの楽しみ方だと思います。記念硬貨の収集から少し枠を広げて、記念硬貨にまつわる歴史も楽しんでみましょう。