住宅工法/耐震住宅・住宅工法

合板でつくる耐震の家

住宅は住み心地ももちろん大切なことですが、その前に大前提として家族の安全を守る強い構造でなければなりません。木造住宅では筋かいによる耐力壁が主流でしたが、近年はこれに変わって構造用合板が使われることが多くなりました。今回はそんな合板についての解説をしていきます。

佐川 旭

執筆者:佐川 旭

家を建てるガイド

合板って強いの?

住宅の耐震性や耐風性は、床・屋根・壁の面の強さで決まります。かつては床・屋根・壁の下地材には製材の板が用いられてきましたが、近年はこれに変わって強度と耐久性に優れた構造用合板が用いられるようになっています。構造用合板によって現在は地震や台風に対して強い住宅づくりが可能になってきましたが、これまで主流であった「筋かい」と比較すると、合板についてはあまり理解されていないのではないでしょうか。


合板の基礎知識をチェック

合板は「ベニヤ板」と呼ばれたり、「ごうばん」と発音されたりしますが、正しくは「ごうはん」です。丸太をカツラ剥きにした薄い板を接着剤で貼り合わせてつくった板で、次のような特徴をもっています。

1.重さの割にその強さが大きい
2.広い面積が得られる
3.伸び縮みが少ない
4.切断・釘打ちが容易
5.面としての強さが得られる
6.他のボード類と比べて耐水性が高い


合板の種類によって耐久性の異なる接着剤が使用されているので、使用環境や使用目的に合致した合板を選ぶことです。合板には次のような種類があります。

・構造用合板
・コンクリート型枠用合板
・普通合板
・天然木化粧合板
・特殊加工化粧合板


この中で建物の構造上重要な部分に使用されているのが構造用合板です。壁の中や床板の下に隠れてしまい普段見ることはありませんが、とても重要な役割を果たしています。直接見える合板は天然木化粧合板で、内装材や家具などに使われています。


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