この椅子の名の所以、ジグザグサイドビュー


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サイドビューは、脚と座と背が折り重ね連ねて描かれたZのフォルムが美しい。


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サイドビューのフォルムは『ZIGZAGジグザグ』の所以である。座ることを拒否するかのようなエッジの効いたシャープなラインは現在でもアバンギャルドな存在だ。とても木材の椅子とは思えない。
椅子の構造は、かなりムチャというか挑戦的である。上からの荷重で下(脚)の部分がつぶれてしまうような不安定さがあるから、勢いよく座面に腰を下ろす気にはなれない。かといって、荷重を支える支持部材が入ってしまうとフォルムが崩れてしまう。
しかし、この不安定さを構造上成り立たせている秘密がココにある。


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ピンク色の部分に三角形の楔(クザビ)が見える。このクサビ、上下2カ所にあるのだが、そんなに目立たない。しかし、これが構造上、キいている要の楔なのだ。


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この楔(クサビ)、1930年代の オリジナルでもこの位置にある。現在商品となっている椅子と違いは、この楔のジョイント。製作当初は楔と座面+脚の端部をボルトで痛ましく貫通し固定している。
現在では、ボルトのかわりに接着材とダボ(円柱形の木片)を使用して固定している。これが、人を支える構造の要となっていることに驚く。


同じ流れの中に納まったフォルム


次に真上から見た。(これは平面図。)
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下部が座面前部。座面前部から背にむけて絞っている。この絞った流れが座面、脚、背と同じ方向の流れの中に納めている。


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奥行390mm、前幅370mm、後幅330mmの座面。前方から後方へ絞りは、椅子に方向性を保たせ、とても美しい。
次に椅子をひっくりかえして、下側から見てみる。
真上から見た時よりもっと同じ流れの中に全てのパーツ(底、脚、座、背の4枚の板)が納まっているのがわかる。


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底板前幅310mm、後幅330mm、奥行380mm。
座面同様のバランスで後方へ絞っている。

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次ページにて椅子のデーターをご紹介しておこう。