取引価格は保存状態によって大きく異なる!

未使用のコイン

完未、未使用を入手、保存すべし

記念硬貨・コインについて」では、日本で初めて発行された記念硬貨である東京オリンピック1,000円銀貨は3,000円~5,000円、100円銀貨が300円~500円で取引されていることを記載いたしました。
しかしこの価格はあくまで未使用のものをさしており、実際には保存状態によって価値は変わってきます。
その価値はどのぐらい変わってくるものなのでしょうか。日本貨幣商協同組合が発行する『日本貨幣カタログ2013』によれば、例えば東京オリンピック1,000円銀貨および100円銀貨の評価金額は下記の通りとなっています。
<東京オリンピック記念1,000円銀貨の評価金額>
東京オリンピック1,000円銀貨

東京オリンピック1,000円銀貨の価値

<東京オリンピック記念100円銀貨の評価金額>
東京オリンピック100円銀貨

東京オリンピック100円銀貨の価値

(出所)日本貨幣商協同組合『日本貨幣カタログ2013』
※市況よりやや高めに評価されている
このように、保存状態によって評価金額は大きく異なります。したがって、収集にあたっては、希少性や人気だけでなく、記念貨幣の保存状態にもこだわるようにすべきといえます。

保存状態の基準はどのように判定されるのか?

日本においては、一般的に近代・現代貨幣の保存状態は、完未、未使用、極美品、美品、並品のグレードに区別されます。
完未は、完全未使用品をさし、表面の輝きが製造時の状態を保っており、製造後の摩耗・キズが全くないものをいいます。ただし、ごく僅かな製造時のスレ・当たりキズは認められます。
未使用は、表面の輝きが製造時の状態を保っており、摩耗がないものの、製造時や運搬時のスリキズや当たりキズが僅かにあるものをさします。
極美品は、流通した貨幣のうち未使用の状態に近いものの、ごく僅かながら摩耗が見られ、肉眼で確認できるほどのスリキズや当たりキズが見られるものをさします。
美品は、流通した貨幣のうち比較的美しい状態を保つものであり、流通時の摩耗、スリキズ、当たりキズ、汚れ、変色が見られるものです。
並品は、キズが多く、流通による摩耗がすすみデザインの多くが消えているものをさします。汚れや変色も全体に見られます。
このようなグレード評価基準をもとに、貨幣の価値は評価されるといえます。そのため、入手した記念貨幣が貨幣ケース(例:ミントセット、プルーフ)やパックに入っている場合には、中の貨幣を取り出すことはしないほうがよいといえます。また、貨幣をもつ際には、表面に指紋やキズがつかないようにエッジ部分(側面のギザギザ部分)を手でCを描くようにもつようにしましょう。

貨幣の保存法はどうすればよい?

それでは貨幣を保存するにはどうすればよいのでしょうか。貨幣は入手した状態を維持することが貨幣価値を落とさないためにも重要です。
例えば、全国のコインショップや貨幣商を訪れると、コインホルダーやコインアルバムなどが販売されています。これらは、コインの保存を目的としたものでありますが、紙幣用のホルダーもあります。コインホルダーはコインの形・大きさに応じて種類がわかれています。コインアルバムはコインホルダーで保存したコインを入れるアルバムになります。年代ごとや種類ごとなどで区別して保存していくことで、コレクションアイテムの整理に役立ちます。
その他、各年代別に貨幣を収集すべく、貨幣の名称が記載された部分に一枚一枚納めていくストックブックというものもあります。現行貨幣を中心とした収集がこれに該当しますが、年号によっては発行枚数が少なく入手が困難なものもあります。そうした希少価値のある貨幣を集め、すべての年代を揃えるべく収集していくのも面白いですし、こうしたストックブックを利用して保存する方法もよいといえます。
なお、注意点として、コインホルダーがビニール製の場合、コインの表面を傷める可能性があります。また、紙製の場合にはシート部分が劣化しやすいため、定期的に新しいものに取り換え、保存状態を保つことを忘れないでください。年に何回かは保存状態に変化がないか確認しておきましょう。貨幣価値を下げないよう貨幣の持ち方や保存の仕方には十分注意してくださいね。
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