気になる合格基準は?
合格基準として(1)全問題への配点の65%を基本とし、問題の難易を補正して得た実際の総得点以上であること。
(2)一般問題について、構成する各科目の得点がそれぞれ配点の35%以上であること。
(3)必須問題について、全問題への配点の70%以上で、かつ、構成する各科目の得点がそれぞれ配点の50%以上であること。
とされています。
合格率は?
新制度のもとで行われた第97回薬剤師国家試験の受験者数10,644人のうち合格者数は8,641人で、合格率は88.31%でした。特に6年制教育を受けた受験者のみの合格率は95.33%と非常に高い値となりました。新制度のもとで行われた初めての国家試験ということもあり、みな効果的な対策が取りづらい中、比較的難易度の高くない問題が多く、救われた人が多かったようです。
もっとも、これは全受験生の合格率ということであり、多くの大学では卒業の基準を国試合格ライン付近で設定しているため、合格ラインに満たないと思われる学生は卒業することができず、国家試験も受験できないという現状があります。
また、旧4年制薬学部を卒業した者の合格率は38.19%と極めて低く、改めて6年制と4年制の教育の差を感じざるをえませんでした。
6年制を卒業した薬学生に関しては95%が合格した第97回国家試験!
試験豆知識
試験問題は領域別にそれぞれ必須問題 、薬学理論問題 、薬学実践問題にわかれ科目ごとに足切点が設けられています。そのため合格のためには極端に苦手な分野を作らないということがポイントになります。また、試験の特徴として過去の国家試験問題より20%程度は再出題されることが伝えられており、薬剤師国家試験受験における過去問攻略の大切さを物語っています。