駅を中心にコンパクトな商店街、
高台には一戸建て

眺望

駅のすぐ前から西小山方向を見たところ。写真の中央に六本木ヒルズなどが見えている

田園調布の前年、大正11年7月に分譲が始まった東急目黒線洗足駅(目黒区)周辺は、かの渋沢栄一の田園都市株式会社が一番最初に手掛けた住宅街です。渋沢栄一が理想とした田園都市とは、
・土地高燥にして大気清純なること
・地質良好にして樹木多きこと
・面積は少なくとも十万坪を有すること
・一時間以内に都会の中心地に到達し得べき交通機関を有すること
以下略(郊外住宅地の系譜 東京の田園ユートピア 鹿島出版会「洗足田園都市は消えたか」大坂彰より)
だったそうで、環境が良く、利便性も高い場所を理想としていたことが分かります。当然、洗足はそのお眼鏡にかなった土地で、今も駅近くからは六本木ヒルズを見下ろすように望めます。

 

いちょう並木

駅の前のいちょう並木が商店街となっており、飲食店、ドラッグストア、花屋、クリニックなどが並んでいる

さて、この開発では駅周辺に商業施設を配し、その外側に住宅地を作っています。その商店街ですが、率直なところ、いまひとつ。食品については駅の裏手に東急ストアがあり、それで一通りのものが買えるものの、それ以外は少し離れたところにイオン系の小規模スーパーがある程度。多少の飲食店とドラッグストア、銀行、惣菜店、パン屋さんなどがあるくらいで、もう少し便利だったら、もっと発展しただろうにと思います。

 

環状七号線

すぐ近くを環状七号線が走っており、これを越えると隣駅大岡山までも10分とはかからない

また、近くには環状七号線が走っており、小規模な飲食店などはあるものの、幹線道路沿いながら、意外に商業施設は少ないようです。ただし、足回りではこれがあるおかげで車での利用は便利です。

 

そして商店街の規模を考えると、学習塾や医療機関は十分あり、教育に熱心な家庭と高齢者が多いことが想像できます。ちなみにこの商店街のある通りはいちょう通り。きれいな場所ですが、活気があるとは言い難いようです。

 

渋谷行きのバス

駅の裏手にバスの停留所があり、その向かいにスーパーという立地になっている

足回りは目蒲線と近くを走る環状七号線、そして渋谷~洗足間を走る東急バスが主なもの。バスは目黒通りから駒沢通り、そして東急東横線祐天寺駅、中目黒駅、代官山駅近くを走り、住宅地の中を抜けていきます。洗足から目黒通り間は駅がなく、バス便中心のエリアのため、目黒区内にあっては比較的住宅価格などが手頃なエリアです。

 

一戸建て中心の住宅街

高台の住宅街。それほど古い家はないが、趣きのある堂々とした家が多い

さて、住宅街を歩いてみましょう。洗足駅は目黒区にあるのですが、この辺りはちょうど目黒区、品川区、大田区が接するところで、駅から東に向かうとすぐ品川区。いちょう通りから坂を上った辺りが品川区旗の台6丁目でここから東側の高台は敷地の広い一戸建てが並ぶお屋敷街。車の往来もほとんどなく、静かな住宅街で、マンションはほぼありません。

 

首都高速

首都高速目黒線のインターもほど近く、来るまでの移動にも便利

環七沿いから南側は大田区になっており、住所では北千束。環七沿いには自動車やバイク関連のショップ、飲食店やマンションなどが並んでいます。住宅も含め、全体的に規模が小さいのが特徴です。

 

宮野古民家園

ひときわ鬱蒼と茂るケヤキ林の中に目黒区の指定史跡となっている古民家も。開放されており、見学可能

目黒区内では洗足、南、原町、碑文谷、目黒本町などが洗足駅、あるいは洗足~渋谷間のバス路線に近いエリア。かなり広大なエリアで、しかも古くからの住民の多いようで、竹林に囲まれたお屋敷などもあります。通り沿いにはぽつぽつと飲食店、コンビニなどはありますが、それ以外は住む人と宅配便以外は通らない静かな住宅街です。そうそう、皇太子妃雅子様のご実家もこの一画にあります。

 

続いて、気になる東急目黒線洗足駅周辺の住宅事情を見て行きましょう。