さて、ガイドがこのケースで特に注目したのは、マンション内のエネルギー表示・制御システム「MEMS」と、地域内のエネルギーマネジメントシステムCEMSが、どのようにつながって連携しているのかを実際目の前で確認してみることでした。
停電時シミュレーションも報道公開
共用部エントランスに設置されたモニター画面
共用部で災害・停電時のシミュレーション実験が行われた
…と言葉で説明されても、なかなか実感沸かないのはガイドも同じ。その体験の場として見学会では、災害時の停電時を想定してブレーカーを落とし、どうなるかを実験。一度暗くなりましたが、コミュニティ蓄電池やEVからのエネルギーを使って、共用部の照明やモニター画面は落ちなかったという実験が行われました。
クルマが「シェア」「宅配レンタル」「非常時電源」の1台3役に
非常時、共用部の照明など最低限エネルギーはEVから逆給電できる
また災害時には日産リーフのバッテリーを非常用電源としても活用する、マンションで初のV2H(Vehicle to Home)システムを導入。クルマを所有しなくても「シェアして、宅配レンタルできて、非常用電源にもなる」と1台3役のモビリティスタイルを提案しています。
敷地内には大規模なコミュニティ蓄電池集積スペースも
三井不動産レジデンシャルは2012年夏、環境と防災をテーマにしたマンションスマート化の独自基準を策定し、首都圏から順次、全マンションをスマート化していくことを発表しています。
MEMSは言い換えれば、複数の家族を面でなくタテで擁するスマートコミュニティ的な考え方。こうした「縦版スマートコミュニティ」も今後増えていくことでしょう。