アレン映画の貴重なメイキング映像!
『映画と恋とウディ・アレン』では、アレンが当時撮影中だった『恋のロンドン狂想曲』の撮影現場を見ることもできます。主演はナオミ・ワッツ、ジョシュ・ブローリン、アンソニー・ホプキンス、アントニオ・バンデラスなど。
ジョシュはアレン監督についてインタビューを受けますが「ウディ・アレンの映画に出演できるなんて……もう、緊張しちゃって」と、自分の演技をアレンが気に入ってくれているかどうかをイジョーに気にしていて笑える!
その映画はというと……。
ロンドンを舞台にした夫婦2組の物語の可笑しさ
『恋のロンドン狂想曲』は、アカデミー脚本賞を受賞した『ミッドナイト・イン・パリ』の前に撮影された作品。以前はニューヨークロケ一辺倒だったけれど、ロンドン、パリ、バルセロナとアレンの映画は、国境を超えることが多くなりました。個人的にはやはりニューヨークが舞台の映画の方が、彼らしさがより色濃く出るような気がしますが……。
『恋のロンドン狂想曲』が描くのは家族、それも夫婦の物語です。熟年離婚した夫婦(アンソニー・ホプキンスとジェマ・ジョーンズ)。元夫は若い女に走り、自分の若さを取り戻そうとします。元妻は占いに走り、結果に人生の喜びを見出します。そして親と同じく険悪になる娘と婿(ナオミ・ワッツとジョシュ・ブローリン)。娘は勤め先の画廊オーナーとの関係を勘違いし、婿は向いのアパートの若い娘に入れあげます。
正直「アンタたち、いい年をして何やってるの?」という人たちなのですが、でも、ふと思うのです「これってあるかも?」と。全員、うまくいかない人生にもがいているからです。