オーソドックスなボディデザインにEOSの思想が込められている
わざわざ別パーツにして、スラント形状を形成しているシャッターボタン回り。操作感を最優先した設計と言えよう
EOS Mの第一印象は「シンプルイズベスト」。ミラーレス設計を最大限に生かしたコンパクトなボディはオーソドックスなスタイルに仕上げられており、奇をてらった部分はまったく見られません。しかしながらよく観察してみると、歴代EOSシリーズの流れが随所に見られるのです。
ストラップ取り付け部は専用金具で取り付けるタイプ。重量級の大口径EFレンズを取り付けても安全な強度と剛性を確保
たとえばシャッターボタン。ボディ上部をわざわざスラント(傾斜)させて、カメラを構えたとき自然に指がかかるように仕上げられており、ボディ形状はまったく異なるのにその操作感はEOS一眼と非常に似通っています。
またボディ構造はマグネシウム合金製フレームを採用。ストラップ取り付け部も、大型のEFレンズを装着しても付属ストラップで安心して持ち運べる、強度と剛性を確保しています。
レンズマウントは新規のEF-Mマウントを採用。専用レンズは現在2本をラインアップ
レンズマウントにはミラーレス専用設計のEF-Mマウントが採用されていますが、電子接点の配置など従来のEOS一眼用レンズマウント「EFマウント」と高い互換性を保ち、マウントアダプターを装着することで従来のEFレンズ資産を活用することも可能なのです。
本体にスピードライトは内蔵されず、アクセサリーシューマウントを搭載。既存のキヤノン製スピードライトを装着できる
またアクセサリーシューの電子接点もEOSシリーズとまったく同じで、EOS用のスピードライトやGPSレシーバーを装着することができます。
タッチパネルの採用で操作も直感的に行える
タッチパネルはスマートフォンなどと同様の静電容量方式を採用
約104万ドットの高精細を誇るワイド3.0型TFTカラー液晶にはタッチパネルを採用。メニュー選択はもちろん、オートフォーカスを合わせたい被写体の選択やタッチシャッターも装備しています。また静電容量方式の採用で、2本指のマルチタッチにも対応。再生画像の拡大・縮小も自由自在です。ちなみにメニューアイコンなどの配置はやはりEOS KISS X6iとほぼ同じで、使いやすくまとめられています。
次のページでは主要スペックと撮影機能についてご紹介しましょう。