「近隣への引越し挨拶」する?しない?
引越しですべてをリセット!
最近は近所付き合いも希薄になったと言われています。一体、引越し挨拶はどれぐらいの割合で行われているものなのでしょう。5年以内に引越しした人を対象に行った『引越しに関するアンケート』調査(※)によると、「引越し挨拶をした人は全体の43.6%」と、全体の過半数にも及びませんでした。さらに「引っ越し挨拶をした人」を世帯別にみると、2人以上の世帯では64.5% ですが、単身世帯では30.6%。単身世帯で挨拶を行っている人は、たった3人に一人という結果が出されています。
※2013年12月「マイナビ賃貸」調べ:『引越しに関するアンケート』
もはや、「引越し挨拶」は、“行くのが当たり前”といった時代ではなくなったようです。人から干渉されたくない、プライバシーに介入されたくない、セキュリティーの面から見知らぬ人への挨拶にリスクを感じる人も少なくないのかもしれません。
とは言え、引越し挨拶のメリットも見逃すことはできないでしょう。引越し挨拶は、お互いの間に安心感が生まれたり、協力し合えたり、近隣トラブルが穏便に収まりやすかったり、と新生活を気持ちよく過ごすための“きっかけ作り”ができます。自分が置かれている状況を判断して、引越し挨拶を行うか、行わないかじっくり検討してみましょう。
「近隣への引越し挨拶」の基本
さて近隣への引越し挨拶ですが、生活時間外に訪問しないこと、相手のプライバシーに立ち入らないことさえ守れば、それほど堅苦しく考える必要はありません。参考までに、基本的な引越し挨拶例をご紹介いたします。■基本的な引越し挨拶例
引越し挨拶は短めに切り上げましょう。
知人への引越し報告(連絡)
「近隣への引越し挨拶」が終わったら、今度は「知人への引越し報告(連絡)」も合わせて考えてみましょう。今まで引越しの報告(連絡)と言えばハガキが一般的でしたが、現在はEメールやSNSを介してつながり続けることが可能なため、あえて新住所は報告しないという人も少なくありません。インターネットが発達した現在、住所を教えることへのリスクは考えるべき課題と言えるでしょう。なぜなら、インターネットサービスを使えば、住所だけでその人の自宅や周りの環境を簡単にうかがい知ることができるからです。
そういった意味でも、身内、友人、知人、みな同じように連絡するのではなく年賀状を出す間柄の人にはハガキで報告、それ以外の人は必要に応じて対応、といった具合に付き合いの程度に応じて新住所の公開範囲を考えてもいいのではないでしょうか。
引越しを機に今までの人間関係を見直したいと感じている人はなおさら、住所の露出に対して慎重に考え行動に移しましょう。
ネット上から“うっかり”情報が漏れないように
自分にとっては小さなマシーンでも、その向こうには多くの閲覧者がいることを忘れずに。
もっとも注意したいのはインターネットへの投稿です。引越しした解放感から思わず窓からの眺めや近隣の様子などをアップする人もいます。そこにランドマークとなるようなものや、住所が書かれた電信柱などが写りこんでいると、住んでいるところが特定されてしまうことがあります。たとえネット上で個人名を明かしてなくても、(設定によっては、)メールアドレスからアカウントが特定され、誰の情報か分かってしまう危険性もあります。また画像から場所が特定されなくても、GPS(位置)情報が付与された画像を投稿すれば、撮影場所はすぐにばれてしまいます。セキュリティーを強化したい人は、不用意な投稿を控え、写真の位置情報は外しておきましょう。
基本的に無料で利用できるSNSをはじめとするインターネットサービスは、“情報は公開する“といったスタンスにあることを頭に入れておきましょう。個人情報を守るためには、情報公開範囲など細かい設定を自身で行わなければなりません。初期設定のままで放置している人は、この機会にぜひプライバシー設定を見直しておきしょう。
近隣の人、知人、友人、ネット上の知り合い、皆、同じように付き合うのは不可能です。それぞれの関係において“心地よい距離間”がきっとあるはずです。特に、距離を開けて付き合いたい人には、引越しを機に新たな個人情報が漏れないように慎重な対応も時には必要です。
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