前回までで、気に入った物件の契約が完了いたしました。
そして、住宅ローンの申込みをし、審査の合格が出ますと、いよいよ残金の支払いと登記の移転、そして物件の引渡しとなります。
今回は、これらのシーンでの気をつけるべき点をお話したいと思います。

まず、基本的に残金の支払いと登記の移転は同日に行ってください。
以前、手付金の支払いの時にもお話したかと思いますが、登記を自分の名義に変更しないで放っておくと、売主が自分の不動産だと偽って第3者に売ってしまう「2重売買」を起こしかねません。
そうなってしまってからでは、自分が真の買主であると主張しても、登記簿上の所有者が真の所有者だと信用して取引をした第3者の方を優先されかねませんので気をつけてください。
とは言っても、実際には同時に行われるのは稀です。
残金の支払いは(住宅ローンを利用している場合)銀行で行われるのが一般的ですし、登記の手続きは法務局で行います。
したがって、銀行で司法書士の先生に書類が全て整っているかを確認してもらい、所有権移転が可能な状態になってから残金を売主に支払います。
そして、その後すぐに司法書士の先生に、法務局まで申請書類一式を持ち込んでもらうという流れになります。
残金を渡してからは、なるべく早く当期移転を行うに越した事はありません。
不動産買取業者など転売を前提としている会社は、登記費用節約の為、売主から書類一式を預って登記移転をしないでおくということも行われているようですが、みなさんは決してこういった事は行わないでくださいね。
登記の移転書類は渡してしまった後でも、売主が作成する事は可能なのです。

次に、物件の引渡し(鍵の受け取り)となります。
これも残金支払いと同時に行うのが理想的ですが、売主が買い替えの為に引渡しの遅延を希望される事があります。
つまり、受取った残金を次の購入物件の残金支払いに充てるため、引越しをする日数の余裕が必要なためです。
通常1週間から10日ほど遅延となるケースが多いようです
これは、仕方のない事ですから了解してあげてください。
ただ、口約束だけで引渡しの遅延を行ってはいけません。
契約時に引き渡し遅延が判っている場合は契約書に、契約後にそうなった場合は覚書などを交わして、その旨を記載し、売主が「居住権の主張をしない事など」を明記するようにしてください。