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厚生年金基金廃止の方針 年金は一体どうなる?(3ページ目)

年金制度の「3階部分」といわれている厚生年金基金、今後10年を目処に廃止することが発表されました。私たちの大事な年金がまた大変な事になっています。

執筆者:All About 編集部


代行部分の返上はどうなる?

厚生年金基金が廃止されると、これまで「掛け金」として運用していた代行部分は、政府の厚生年金に返さなくてはなりません。 これが問題で、代行割れになっていると、返すお金がありません。

例えば、代行部分が100億円で、運用がうまくいき現在120億円残っている状態の基金があります。この場合、100億円を政府に返して、残り20億円を現在の加入者や受給者で分配すれば、問題なく解散が完了します。

問題は、代行部分が100億円で、現在80億円しか残っていないような「代行割れ」の基金です。本来のルールでは加盟している企業が代行割れの金額を負担して、政府に返さないといけません。中小企業にとっては非常に厳しい負担になるでしょう。

そこで、今回の廃止では代行返上の金額を減額したりするなど、特別な措置が考えられています。ただ最終的にはどうなるかは、まだ未定です。

年金事情の厳しさを示す廃止

厚生年金基金の廃止は、現在の日本の年金事情が相当厳しくなっていることを示しています。もし今のような景気状態や運用が続くと、将来的にさらにひっ迫していくのは間違いないでしょう。
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