代行部分の返上はどうなる?
厚生年金基金が廃止されると、これまで「掛け金」として運用していた代行部分は、政府の厚生年金に返さなくてはなりません。 これが問題で、代行割れになっていると、返すお金がありません。例えば、代行部分が100億円で、運用がうまくいき現在120億円残っている状態の基金があります。この場合、100億円を政府に返して、残り20億円を現在の加入者や受給者で分配すれば、問題なく解散が完了します。
問題は、代行部分が100億円で、現在80億円しか残っていないような「代行割れ」の基金です。本来のルールでは加盟している企業が代行割れの金額を負担して、政府に返さないといけません。中小企業にとっては非常に厳しい負担になるでしょう。
そこで、今回の廃止では代行返上の金額を減額したりするなど、特別な措置が考えられています。ただ最終的にはどうなるかは、まだ未定です。