遮熱塗料で屋根塗装リフォームをすると家の中が涼しくなるワケ
遮熱塗料と普通の塗料に強い光を当てて、どれくらい温度が上昇するかの実験中。
そうなってしまえば2階は頭の上に熱気球を抱えているようなもの。エアコンを強く掛けても2階は暑いままですから、電気の消費量もうなぎのぼりになってしまいます。
遮熱塗料とは塗装するだけで、太陽光のうちの赤外線(熱線)を高反射して、躯体の温度上昇を抑えることができるもので、住宅の省エネ対策として今大きな注目を浴びています。
遮熱塗料で屋根の塗装リフォームをすれば、屋根材の温度上昇を抑えることができるようになり、それに伴って家の中の温度上昇も抑えられる、つまり塗るだけで住まいを快適&省エネになると言うわけです。では実際にどの程度の効果があるのか、実験結果を見てみましょう。
遮熱塗料を塗装した表面温度は12度、内部の温度は4.6度下がった
左が遮熱塗料(エスケー化研クールタイト)を塗装した表面温度とボックス内温度、右が普通の塗料で塗装した場合。
結果、遮熱塗料を塗装した表面温度は52.2度、普通の塗料では64.2度と12度の差が出ました。またボックス内温度では4.6度の差が出ています。
もちろんこれをそのまま家にあてはめることはできませんが、遮熱塗料が実際に表面温度の抑制をする効果があることがわかります。
建物で行った実験では、遮熱塗料を塗装した屋根の表面温度は約14度下がり、室内温度では約4度下がるという結果(※)が出ています。エアコンの設定温度を2度下げれば10%の節電になると言われているわけですから、4度も下がればかなりの省エネになることがわかります。
(※エスケー化研による屋外遮熱試験による)
屋根材により塗装リフォームできないものもある、事前に費用の確認も
コロニアル・カラーベストなどの薄型塗装瓦やトタン屋根であれば大抵の遮熱塗料が使える。
コロニアル・カラーベストなどの薄型塗装瓦やトタン屋根であれば大抵の遮熱塗料が使えますが、日本瓦など遮熱塗料が塗装できない屋根材もありますので、事前に確認して下さい。
遮熱塗料は通常塗料より材料代が少し高くなりますが、手間代は変わりませんので、それほど大きな費用の差にはなりません。まずは事前に見積もりを出してもらいましょう。
屋根リフォームの時期の見極め方や、屋根リフォームのポイントは下記で詳しくご紹介していますので、あわせてご覧下さい。
■屋根塗装リフォーム・カバー工法・葺き替え比較
遮熱塗料は明るい色ほど遮熱効果が高い!
遮熱塗料クールタイトの色見本。色の種類が豊富なので家のイメージチェンジも楽しめる(エスケー化研)
右の写真は遮熱塗料の色見本ですが、日射反射率が高いのは、スノーホワイト、ミディアムグレー、サックスブルー、サーフグリーンなどです。
つまり今現在が、黒っぽい屋根の家は、白っぽい色の遮熱塗料でリフォームすれば、かなり大きな効果を実感できることになります。ただし外壁の色や近隣との調和をよく考えて選ぶことが大切です。
外壁塗装、サイディング、外壁タイル張りなど、デザインと機能を両立させる外壁リフォーム・外観リフォームのテクニックは下記で詳しくご紹介しています。
■外壁・外観リフォームで住まい大変身
遮熱塗料は屋根を長持ちさせる効果も、屋根裏断熱も忘れずに!
屋根に遮熱&断熱リフォームをしておけば、家の中がぐっと快適になる。
また屋根表面の遮熱だけではなく、屋根裏の断熱リフォームも同時にやってこそ大きな省エネ効果が発揮されます。下記に簡単な屋根裏断熱リフォームをご紹介していますのでご覧下さい。
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