4-D再編後
ガイド:お久しぶりです、小西さん。4-Dの新作リリース記念ということで、小西さんが4-Dを代表するという形でインタヴューを進めていきます。先ずは、再編後の流れについてきかせてください。『Die Rekonstruktion』(2006年)再始動、その後も『Rekonnekted』(2008年)、『Denkmal』(2010年)、そして今回の『IN-胤-』とほぼ隔年ペースでフルアルバムをリリースされていますが、その原動力は?
小西:
まだ決定してない頃に、成田がライブMCで言ってしまったということもあり、30周年の締めくくりということもあります。曲のスケッチや断片は随時作られてはいるけど、1曲にまとめるためには、その後、大変な努力と時間が必要なので、僕個人の感触では、アルバムできないんじゃ?(笑)って思ってました。
東京でのリリースパーティーでも言ったのですけれど、3人の中では、「9月15日には“すみませんできませんでした”って、お客さんに頭下げてCDRかなんか配ってたりして……」なんて冗談言ってました。
歌やアナログシンセのサウンドを録音するために数回、東京のスタジオでスケッチセッションして、後でネットで確認しながら構築したり、Leipzigからは、今回は歌やいつも通りサンプルを送ったり。
ガイド:
80年代の4-Dと比べて、異なる部分は?
小西:
より客観的な視線で音を作るとか、個人的な嗜好は置いておいて、楽曲の持つ意図を優先するとか。大人になったってことですかね(笑)。あと、ネットが実用的になっているというのは、曲作りの面でも、外向けのインフォメーションの部分でも大きな違いですね。
Extension Kit
ガイド:同時に公式サイトを見ていると、それ以外にも平沢進さんとのコラボ、Extension Kitとかの限定リリースをされていますね。ただリミックスを出したりではなく、またExtension Kitとかのネーミングもやっぱり4-Dらしいなと。この辺りのいきさつがあれば教えてください。
小西:
ベーシックな部分ではコアをなす3人のコネクションなのですが、それを文字通りコネクションを拡張して行く、エクステンションシステムがあったり、3人の中での一部(小西が居ないってのがほとんどですけど)別の組み合わせでElementsなんてのや、Multiple Konnektionってのもあります。要は個々が独立していれば、色々可能性を広げて次期制作に繋がれば良いのではないかという、放任状態です。これは、80年代の4-Dに色々なModeと呼ばれるユニットがあった状態に似ていると思います。
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