人的損失のうち、たった5%の後遺障害が
損失全体の40%を占める結果に
後遺障害による損失は非常に大きくなっています。事故の後も長期にわたり被害者の生活に影響を及ぼすためです。
【傷害】
損失額 7114億円
被害者数 123万3967人
被害者全体からの割合 94.6%
【後遺障害】
損失額 5933億円
被害者数 6万5279人
被害者全体からの割合 5.0%
【死亡】
損失額 1637億円
被害者数 5349人
被害者全体からの割合 0.4%
死亡者の数は年々わずかながら減少し続けており、意外なことに損失額も最も少なくなっています。後遺障害者数は被害者全体の5%と最も少ないものの、損失額は人身損失額の40%も占めています。エアバッグなどの安全装置、救命救急の発展により一命を取り留める反面で、重度の後遺障害が残るのが一因です。事故そのものが無くなることを願ってやみません。
物的損失でわかった意外な結果
続いて全損失の54.3%を占める物的損失を見てみます。人的損失以上に損害額の割合が大きくなっています。その内訳をみると……10年前の2000年は車両同士の追突事故が大きな割合を占めていました。しかし2010年には、車両同士の事故は減少傾向にあります。それに対して割合が大きくなってきたのが車両単独事故の「構築物衝突」です。いわゆる自損事故のひとつですが、ここに高齢化社会の影響がハッキリと出てきました。
>>>>>>>>>>>>>高齢化社会がもたらす思わぬ事故の増加とは…?