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生涯医療費2300万円! お金をかけずに下げる方法(2ページ目)

一生涯にかかる医療費は、1人当たり約2300万円だそうです。ますます長寿化が進む中で、家計からの医療費支出もさらに増えることが予想されます。健康を維持・増進するために、健康にかけるお金はどのくらいでしょうか? また、その費用対効果について、考えてみました。

平野 泰嗣

執筆者:平野 泰嗣

ふたりで学ぶマネー術ガイド

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健康にかけるお金はいくら?

50歳代からスポーツクラブの利用料が急増します

50歳代からスポーツクラブの利用料が急増します

生涯医療費を減らすための1つの方法として、病気になりにくい健康的な体を維持することが挙げられます。下の表は、「平成22年家計調査年報」(総務省)から、1世帯当たりの年間の健康関連支出を世帯主年齢別に集計したものです。1世帯平均の健康関連支出額は約8万円で、世帯別に見ると40歳代が最も金額が大きく年10万円で、年齢が上がるに連れ少なくなる傾向があります。この統計は家計支出を表しているので、40歳代は子どものための運動用具類やスポーツ月謝の支出が多いため、世帯全体として健康関連支出が多くなっているといえます。
1世帯当たりの年間健康関連支出※平成22年家計調査年報より、ガイド平野が作成

(クリックすると拡大します)1世帯当たりの年間健康関連支出※平成22年家計調査年報より、ガイド平野が作成

項目別に見てみると、健康保持用摂取品やスポーツクラブ使用料は、健康意識が高まる50代・60代と年齢が上がるに連れ支出額が増えているようです。この家計調査のデータは、1世帯当たりの年間支出額の平均を表しているため、例えばスポーツクラブ使用料を例に挙げると、年平均3441円になっています。実際のスポーツクラブの使用料はもっと高いはずなので、お金をかけている人とかけていない人の差が大きいということになります。

ところで、スポーツクラブにかかる費用はいくらでしょうか。ガイド平野の最寄りのスポーツクラブの利用料を調べると、いつでも好きなときに利用できる会員タイプのものが月額約1万2000円で、月4回自由利用できる会員タイプのものが月額約6000円でした。最低限の運動習慣を確保ということで、月額6000円で40歳から65歳まで25年間利用する場合の利用料金の総額は、180万円となります。

東北大学の研究グループが行った研究によると、普通体重の人と過体重・肥満体重の人の40歳以降の生涯医療費の差は、男性197万円、女性380万円とのことです。スポーツクラブに通って普通体重を維持できたとした場合、過体重・肥満との生涯医療費の差額は、男女平均で約290万円となります。生涯医療費という目で見れば元が取れますが、実際の医療費の自己負担分が3割であることを考慮すると、元は取れないという計算になります。

>>お金をかけないで生涯医療費を下げる方法は?

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