バナー広告は、ネット広告のなかで最も歴史が古いものの一つで、最初にバナー広告が利用されたのは1994年と言われています。
移り変わりが激しいネットの世界で20年近くにわたって利用され続けているのは、やはりそれだけの価値と効果があるから。今回は、バナー広告の特徴やポイントなどをご紹介します。
バナー広告とは
バナー広告はネットにおける「プル型広告」の代表格です
バナー広告とは、All Aboutをはじめとするさまざまなネット媒体に対して、決められたサイズの画像(バナー)を貼って、自社サイトへの誘導をはかる広告手法です。ネット広告には、メールを送るなどして閲覧者に直接アプローチする「プッシュ型」と、閲覧者の目に触れる場所に広告を掲示して興味を引きつける「プル型」の2種類があるのですが、このバナー広告はプル型の代表格とも言えます。
テレビ広告や新聞広告などマス広告と呼ばれるものは、すべてプル型です。バナー広告も、こうしたマス広告と共通する特徴があります。それは、単に自社サイトに閲覧者を誘導する「トラフィック効果」だけでなく、バナーそのものを見せることによって必要な情報を告知する「インプレッション効果」も狙えるということです。
最近は、何回もバナーを見せることによって、商品やサービス名、キャッチコピーなどを閲覧者に印象づけるブランディング効果を狙った出稿も珍しくありません。
バナー広告の契約形態
バナー広告を出稿する場合の契約形態としては、大きく分けて次の4種類です。どの契約形態になるかは、出稿するネット媒体によって異なります。
1.掲載期間保証型
「10月15日から11月14日まで」といったように、契約期間中バナーを掲載する契約です。1つの広告枠に対して1社のバナーを独占掲載する媒体もあれば、いくつかの会社のバナーを交互に掲載する媒体もあります。期間を区切ったプロモーション活動に最適ですが、表示(インプレッション)数やクリック数が保証されるわけではないので、どれぐらいの効果があるのか出稿前に把握することは困難です。
2.インプレッション保証型
「1万インプレッション保証」といったように、バナーの表示回数を決めて行う契約です。契約した表示回数を超えるまではバナー掲載が行われますが、出稿前に想定していたより速いペースで表示回数が伸びた場合、早い段階でバナー掲載が打ち切りとなることもあります。キャンペーンが終了するまでの間はバナーを掲載したいという場合は、掲載期間保証型の媒体を選ぶようにしましょう。
3.クリック保証型
「1000クリック保証」といったように、バナーのクリック回数を決めて行う契約です。契約したクリック回数を超えるまではバナー掲載が行われるため、自社サイトへどれだけの閲覧者を誘導したいかを決めたうえで出稿することが可能です。
一般にバナー広告の場合、バナーをクリックされる率(Click Through Rate=CTR)を少しでも高めようと努力するものなのですが、クリック保証型で出稿した際にCTRが高いと、バナーが表示される回数自体は少なくなるため「インプレッション効果」が弱くなってしまうという弱点があります。
4.成果報酬型
ネット媒体に掲載したバナーから自社サイトを訪れた閲覧者が、自社の商品やサービスを購入したり、資料請求を行うなどのコンバージョンに繋がった場合のみ、あらかじめ決めておいた成果報酬を支払う契約です。バナー広告を出稿する側からすると、成果があったときにだけ費用を支払えばよいので無駄な広告費が無くなって助かる反面、媒体側からするとただ働きになる可能性もあるため、この契約形態を採用している媒体はほとんどありません。