不妊症/全国の不妊治療の病院・クリニック・治療院

ASKAレディースクリニック訪問記の10年後(2ページ目)

オールアバウト不妊症ガイドに就任して10年以上が経過しました。その間、多くのドクターとクリニックに取材をさせて頂きました。そこで、10年前に取材をさせて頂いたクリニックを再度訪問し、この10年間を振り返って頂くシリーズを開始することに致しました。

執筆者:池上 文尋

院内の情報共有や自己啓発について

院内では比較というのはなかなか難しいのですが、情報の共有化や自己啓発をどんどん進めています。

例えば症例検討会については毎週行い、ナースからの視点、ドクターからの治療経過、培養士からの助言を意見交換し、エビデンスを確認しています。培養室長の今野氏が来てから促進しています。

価格はどのように変わりましたか?

治療費は一部変更しているものの、ARTについては据え置きなのでほぼ変わっていません。10年前から患者数と症例数が増えているので、スタッフの数が増えています(笑)。
embryo

胚培養士室の皆さんです。卵子と精子のスペシャリストです。


また逆にエコーの費用などは回数が多い人もいるので割引しています。当院の発想として経営が成り立っていて、損しなければよいという部分もあり、価格はかなり良心的だと思います。

今後のビジョンについて

ASKAは奈良の不妊治療を支えているクリニックですので、地域医療として安定的に経営をしていくことが重要で、その上に技術向上と安全性の確保が大事と思っております。よって、事業規模としては現状維持で、不妊の最新情報を取り入れつつも、流行に流されないどっしりとした医療を目指します。

それから、今後、男性不妊については力を入れていきたいと思っております。

最後に云いたい事

最近の報道に対しては一言云いたい事があります。不妊治療のニュースを三面記事的に取り上げ、何を伝えたいのかがさっぱりわからないケースが増えています。

不妊は病気として社会性をはらんでいます。ある意味、責められない病気であり、自業自得ではないと思います。だから、学会なりがしっかりとしたデータをきちんと広報していくような取り組みは必要なのではないかと思います。

まとめ

この10年間、ASKAレディースクリニックの中山先生を中心とするスタッフが奈良の生殖医療を牽引し、コツコツと不妊治療を続けられてきたことを私もずっと拝見しておりました。

不妊治療は特別なものではない、地元で落ち着いてじっくりと治療すればストレスなく、すんなりと妊娠するケースが多いことはASKAの治療を見ていれば分かります。

中山先生の言われる「不妊の地域医療」という言葉と動きは今後、全国に広がっていくように思います。

中山院長先生、長時間のインタビューに応じて頂き、ありがとうございました。
この場をお借りして厚く御礼申しあげます。

●関連サイト
ASKAレディースクリニック

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