ファクトリー・アウトレットの起源と歴史
90年代、伊プラダのファクトリー・アウトレットへ多くの日本人客が押し掛けた
ファクトリー・アウトレットとは、工場からの直接販売ルートによるものが90%を超える商品構成の直営店をさし、その言葉の通り、メーカーの工場近くに立地します。
大都市圏にある旗艦店や百貨店で売れ残った商品、不良品を修理して再加工したもののほか、アウトレット専用企画品や新作モデルの試作品などを、低価格で販売する自社直営の店舗ですが、近ごろは、かならずしも工場近くに立地するとは限らない傾向にあります。
そもそもファクトリー・アウトレットは、米国流通業の成熟過程において誕生した歴史があります。普段は値引きしない商品を、そこに働く従業員たちが安く購入できるよう、工場敷地内に小さなショップを置いたことに由来します。1970年代、米国ペンシルヴァニア州レディングで、衣料品のブランドメーカー・ヴァニティフェアがニット工場の近くにアウトレット店を開業。遠方からの買い物客で賑わいをみせるようになったのが、今あるファクトリー・アウトレットの始まりといわれています。