アウトレット/ファクトリー・アウトレット

ファクトリー・アウトレットとは(2ページ目)

ファクトリー・アウトレットという言葉をご存じですか? ファクトリー・アウトレットとは、売れ残った商品や新作モデルの試作品などを、メーカーが自ら低価格で販売する直営小売店舗のことをさし、その言葉の通り、メーカー工場の近くに立地します。米国で誕生し発展を遂げたファクトリー・アウトレットのイロハをまとめました。

千葉 千枝子

執筆者:千葉 千枝子

旅行ガイド

ファクトリー・アウトレットの集積が一つのモールに 

1980年代には全米中に、こうしたファクトリー・アウトレットが誕生します。これら単独店舗が、大型の商業施設にテナントとして入居、ブランド集積されたものをアウトレットモール、アウトレットセンターと呼んでいます。ちなみに1988年には全米で113ヵ所にすぎなかったアウトレットモールは、1994年には300ヵ所を超えるほど急速に発展を遂げました。

また、ブランドビジネスの聖地・ヨーロッパでも同時期に、ファクトリー・アウトレットが大都市郊外に誕生し始めます。1990年代前半、イタリア・フィレンツェの郊外にあるプラダなどのファクトリー・アウトレットへ、列車を乗り継ぎ買い物に出かけるのが、当時のCA(キャビンアテンダント)たちの流行りでもありました。

NYからグレイラインバスで1時間 世界最大級のウッドベリー・コモン・プレミアム・アウトレット

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やがて米国では、1990年に開業したデザート・ヒルズ・プレミアム・アウトレット(L.A.とラスベガスの中間に位置する)をはじめ、ニューヨーク近郊のウッドベリー・コモン・プレミアム・アウトレット、ハワイ・オアフ島のワイケレ・プレミアム・アウトレットなど、観光立地とアウトレットの集客に相関関係があることを立証するモールが次々と誕生。これらを開発・管理運営する米国チェルシー社(現在はサイモン・プロパティ・グループ傘下)は、ダウンタウンと郊外にあるアウトレットを長距離バスで結び、利便性を高めることで、多くの観光客を呼び込むことに成功させました。

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