ソウル/ソウルのカフェ・スイーツ・伝統茶

隠れ家のような伝統茶屋、壽硯山房/ソウル

美しい庭を眺めながら、まるで我が家のようにくつろげる伝統茶屋です。韓国を代表する現代小説家が生前暮らしていた家屋をお店として利用しており、建物自体が文化財にも指定されているんですよ!ガイドがソウルで一番好きな伝統茶屋でもあります!

松田 カノン

執筆者:松田 カノン

韓国ガイド

文豪の息吹を感じる隠れ家茶屋、壽硯山房

歴史ある建物ならではの美しさも見所。数々の映画の撮影地としても利用されてきており、オダギリジョー主演の「悲夢」にも登場しています。写真は一番人気の席、ヌマル。

歴史ある建物ならではの美しさも見所。数々の映画の撮影地としても利用されており、オダギリジョー主演の「悲夢」にも登場しています。写真は一番人気の席、ヌマル。

この茶屋で一番特徴的なヌマル。人気があるので、座れたらラッキー! もちろん他の席もそれぞれの居心地よさがありステキですよ

この茶屋で一番特徴的なヌマル。人気があるので、座れたらラッキー!もちろん他の席もそれぞれの居心地よさがありステキですよ

ソウルにたくさんある伝統茶屋の中でも、ガイドが一番好きなのが、ひっそりした山の上にあるこちらのお店です。木々に囲まれた立派な邸宅は、今でこそ茶屋として利用されていますが、かつては韓国の小説家、イ・テジュン(故人)が1933年から約13年間暮らした家。ここで数多くの文学作品が生み出されました。建物は小さいながらも、母屋や書斎などが設けられているほか、屋根などに細かな装飾が施されていたりと、1900年代としてはモダンな要素をたくさんとりいれた建築物。ソウル特別市民俗資料第11号にも指定されており、ソウルの文化財を利用してオープンした伝統茶屋としては、ここが第一号です。

オススメの席は、庭に突き出た「ヌマル」と呼ばれる部屋。アンティーク雑貨が飾られ、他の空間よりもひときわ美しい内装です。イ・テジュンは主にこの場所で執筆をしていたそう。窓を通して庭の美しい光景も眺めることができ、とっても優雅で贅沢な気分に浸れますよ。庭は豊かな緑に囲まれ、季節ごとに色とりどりの花が咲き乱れていてとてもキレイ。春や秋に訪れるなら、縁側に座って、庭を眺めながら一休みするのも粋です。

 

オミジャ茶とホバクインジョルミ。絶対オススメの美味しさ!

オミジャ茶とホバクインジョルミ。絶対オススメの美味しさ!

ガイドの定番メニューは、オミジャチャ(五味子茶)とかぼちゃのきなこ餅(ホバクインジョルミ)です。五味子茶と一口で言っても、お店によりその味はさまざま。このお店のものは、すっぱ過ぎない爽やかな味で、誰でも美味しくいただけるはず。 オーガニックな食材、そして手作りにこだわっているので、ホバクインジョルミも、作りたてのあたたかい状態で出てきます。家庭的でナチュラルな味わいになぜだかホっとさせられるので不思議です。

 

地下鉄の駅や観光地からはやや離れていますが、隠れ家的なのもまた魅力。ソウルで初めて伝統茶屋に行く方も、もう何度も訪れたことがある方にも推薦したい、ガイドが太鼓判を押すお店です! 行って損なしですよ!

城北洞の小高い山の中腹にあり、緑に囲まれた立派な韓屋です

城北洞の小高い山の中腹にあり、緑に囲まれた立派な韓屋です

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■ 壽硯山房/スヨンサンバン/수연산방
住所:ソウル特別市城北洞248/서울특별시 성북구 성북동 248
アクセス:最寄り駅は地下鉄4号線「漢城大入口/ハンソンデイプク/ 한성대입구」駅。徒歩では30分近くかかるので、駅からタクシー乗車を。ハングルの住所を見せ、カーナビ入力してもらえばOKです。駅からタクシーで約4分ほど
TEL:02-764-1736
営業時間:11:30~22:30(ラストオーダー閉店1時間前)
定休日:旧盆・旧正月
メニュー:オミジャチャ(HOT)8,500ウォン(cold)9,000ウォン、ホバクインジョルミ5,500ウォン
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。
※海外を訪れる際には最新情報の入手に努め、「外務省 海外安全ホームページ」を確認するなど、安全確保に十分注意を払ってください。

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