言葉で自覚を促すのはNG!
パパの自覚ある?
かつての大家族や長屋暮らしの社会なら、同様の経験をしながら父親になっていく身近な先輩を見て、「父親ってこういうものなのだ」ということを理屈抜きで理解する機会もあったでしょう。でも、現代の核家族社会においてはそのような機会に恵まれることは稀です。
教科書もない。ロールモデルもいない。それは母親になる女性にとっても同じです。でも、常に体内に赤ちゃんの存在を実感しながら徐々に精神的にも母親になっていける女性に比べると、自分が父親であることを男性が実感するチャンスはあまりに乏しいのです。
そして往々にして、ママが母親としての自覚に目覚めるタイミングと、パパが父親としての自覚に目覚めるタイミングにズレが生じます。
パパが遅れをとっている間に、ママは母親としてどんどんバージョンアップします。そのギャップが開きすぎると「あなた、父親としての自覚はあるの(怒)!」となるわけです。だから、できるだけ早くから父親としての自覚をもたせることが大切なのです。
ではいったいどうすればカレに父親としての自覚を持ってもらうことができるのでしょうか。
よくあるのが「パパとしての自覚をもって」などと言葉で訴えることですが、男性にこのアプローチはNG。なぜなら、パパスイッチがONになるのを妨げているのは、多くの場合、まさにこの言語的思考だからです。
男性は物事を左脳的に判断、分析、思考しがちです。自分に子どもができたことの“意味”を考えてしまいます。女性が意味など考えるまもなく、体で感じてママになっていくのとは対照的ですよね。
しかし、実際に先輩パパたちにパパスイッチが入った瞬間を聞くと、「自分のことを認識してくれるようになってから(=すでに1歳くらい)」、「子どもに初めて“パパ”って呼ばれて(=なんと2歳くらい!)」などと、子どもからの反応を感覚的に感じ取った瞬間がほとんどです。パパであることの意味を思考した結果パパスイッチがONになったという人はほとんどありません。
つまり、パパにも自分の赤ちゃんを“感じる”機会を作ってあげないとなかなかパパスイッチはONにはならないのです!
>> 「父親脳」はどう作られる?