大規模な開発は期待薄、
カップル向きの物件が多数
首都高速2号線は比較的短く、あまり混まない、乗り入りやすい路線のひとつ
まずは全般的な話を。五反田と蒲田を結ぶ東急池上線、都心直通の都営浅草線の2線利用に加え、首都高速2号目黒線の荏原・戸越の出入り口も近い足回りの利便性、生活の利便性から、このエリアは住宅のニーズが高い地域ではありますが、古くから開発されてきた地域でもあり、大きく変化する余地はあまり残されていません。
中原街道沿いにはオフィスビルに混じって規模の大きめなマンションなども建っている
実際、供給されている物件も中原街道、第二京浜沿いには多少規模の大きな物件も散見されますが、それ以外は規模の小さな物件が中心。マンションでも100戸以内、数十戸までの物件が大半となっていますし、新築建売一戸建ての現場も1棟、2棟というケースが多いようです。また、隣の駅、他の路線との距離があまり離れていないエリアであり、駅から10分も歩くと他の駅が利用される場合も多く、駅から遠くて手頃な価格の物件というものは存在しません。
ところどころで空き地は見かけたものの、規模はいずれも小さかった
続いて個別の物件種別で見て行きましょう。新築マンションでは40平米前後の1LDKが3500~4000万円程度。もう少し広めの70平米前後になると6000万円以上。23区内でも都心に近い、利便性の高さを反映されています。
建物の規模が限定されるため、間取り的にも小規模なものが中心になりがち
中古マンションでは40~50平米台の物件が多く、70平米以上、ファミリータイプはあまり目に付きません。築年数は40年前後という古い物件からありますが、特にどの年代が多いというわけではなく、少しずつ長い間供給されてきた、街の歴史が読み取れます。価格は40~50平米のカップル向けの間取りで築20年で3000万円台、それ以上になると2000万円台という物件もあります。
一戸建て用地の販売チラシ。5000万円前後のものが目についた
新築建売一戸建てはあまり数がなく、価格は5000万円~。土地面積50平米前後とコンパクトな物件が多いので、周囲にどのような建物があるか、道路幅はなどと言った点は要チェック。小規模な一戸建てほど周囲の影響を受けやすいのです。
木造で外に鉄骨の階段が付いているタイプのアパートが多く残っている
賃貸はワンルームマンションで8万円前後、2DKで12万円台~、3DKで16万円~。アパートになるとワンルームで6万円台、2DKで11万円~と物件によっては1万円以上安くなることもあります。この地域には風呂無しで4~5万円という物件も残っており、街中には銭湯、コインシャワーやコインランドリーも。どうしても節約したいという人なら、生活費も安くつくこのエリアはお勧めかもしれません。
下町っぽいのどかさが魅力の戸越銀座界隈。街歩きイベントなどもしばしば行われている
一度住み始めると、長く住む人が多いという戸越銀座周辺。利便性+αの魅力を見つけに、一度散歩に行ってみると良いかもしれません。