20年以上を経ても美しい空間

地階とガレージを改装して作られたJ-COOK.

地階とガレージを改装して作られたJ-COOK.

日常の豊かさ。良いカフェが私たちに与えてくれるのは、結局のところそれに尽きるように思えます。

そもそも日常とはなんなのだろうかと、言葉の意味も揺らぎはじめていますが、きらきらした無邪気な希望を基調にして生きることが簡単ではなく感じられる時代に、1日のスケジュールのすきlまにぽかんと空いた一時間ほどの時間をどれくらい機嫌よく過ごせるか。

そんな一時間を持っているのと持たないのとでは、人生の感触がずいぶん違うように思えます。
自然光のさしこむ部屋と、ランプのともる部屋。まったく異なる2つの空間。

自然光のさしこむ部屋と、ランプのともる部屋。まったく異なる2つの空間の魅力。

J-COOKは心豊かな一時間を過ごすのにふさわしい一軒。お店は1987年の開店以来ずっと、外苑前三丁目の交差点のほど近く、細道を入っていった少しわかりにくい場所に、なにげない顔で扉を開いています。

広いL字型の空間は、ふたつのエリアに分かれています。カッシーナの椅子に天井から自然光が柔らかに降りてくる部屋と、ランプの灯がアンティーク家具を照らす仄暗い部屋。その対比の美しさ。低いジャズの響き。

いつも明るい部屋を選ぶお客さまと、暗い部屋に入るお客さま。それぞれに居心地の好みがあるそうです。

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